◆第010位 『フェルマーの料理』

 評価:80点/脚本:渡辺雄介/TBS/金曜22時/出演:高橋文哉・志尊淳・小芝風花/全10話/平均視聴率:5.1%

 

 「月刊少年マガジン」誌上にて、2018年10月号から不定期連載中の小林有吾による、漫画の実写ドラマ化。

 数学者になる、夢を挫折した、天才高校生が、若き天才シェフとの出会い、料理の道へと進み、数学的思考で、周囲を驚愕させる、料理を作り出し、料理人として成長する姿を描く。

 本作は、高橋文哉と志尊淳のW主演で、両者は、共に、「特撮ヒーロー」を経験している。

 主人公の一人、北田岳を演じるのは、高橋文哉、数学に魅了され、数学に人生を捧げてきた、数学少年。

 国際数学オリンピックの日本代表選考合宿で、ライバルの実力を目の当たりにして、数学者になる夢を諦める。

 朝倉海との出会いを機に料理の道へ進むことを決意する。

 岳は、東京大学理科一類に合格するが、入学を辞退して、朝倉海が、オーナーシェフを務める、レストラン「K」で、見習い料理人になる。

 岳は、数学的思考を活かし、新作料理を編み出し、「K」のスタッフ全員から、合格点をもらい、第二話で、正式に「K」の一員となる。

 本作の主人公、朝倉海を演じるのは、志尊淳。都内の二つ星レストラン「K」のオーナーシェフ。

 史上最年少で、星を獲得した、若き天才シェフ。

 偶然、岳の高校を訪れた際、岳が、数学的思考で、料理を作るのを見て、岳の才能を活かそうとする。

 国際数学オリンピックで、数学者として、挫折し、特待生の岳が、高校を退学になりそうな時に、岳を救い、料理人の道へと誘う。

 本作のヒロイン、赤松蘭菜を演じるのは、小芝風花。

 「K」で、働く、部門シェフで、唯一の女性。

 前菜を担当する。

 思ったことを口にする、素直で、クールな性格。

 実は、「K」は、元々、蘭菜の母、釈由美子の演じる、赤松桜の店であり、蘭菜は、海から、店を取り戻そうとしている。

 「K」のスーシェフ、布袋勝也を演じるのは、細田善彦。

 自身の店を持っていたが、コロナ禍で、倒産し、更に、海の圧倒的才能を見せつけられ、スーシェフの地位に甘んじてしまった。

 調理師の乾孫六を演じるのは、板垣李光人。京都の老舗の料亭の息子で、「K」で、修行中。

 当初、岳には、冷たかったが、年齢が近いため、岳の才能を認めると、親友になる。

 「K」の給仕長、福田寧々を演じるのは、宮澤エマ。

 接客等、料理以外の仕事を完璧にこなす。

 海の知り合いであり、海の自宅の家政婦をしており、「K」とは、別に給料を貰っている。

 岳の高校の同級生、スポーツ科の魚見亜由を演じるのは、白石聖。

 水泳の選手で、高校卒業後、スポーツ推薦によって、東京の大学に進学した。

 岳の相談に乗ってくれる、面倒見の良い、親友。

 料理界の伝説のシェフ、渋谷克洋を演じるのは、仲村トオル。

 海からは、「先生」と呼ばれている。

 約20年前に、フランスで、シェフをしていた時、両親に捨てられた、海を拾い、一流の料理人として、育て上げた。

 料理の「真理の扉」を開いた後、第一線を退いている。

 本作は、海が、岳と共に、料理の「真理の扉」を開くことを目指す。

 しかし、海は、脳腫瘍のため、味覚を失い、姿を消す。

 岳は、「孤高」を極めようとするが、その結果、仲間達の心が、離れ、「K」のスタッフ、全員が、辞めてしまう。

 最終的に、「真理の扉」には、次々と先があり、孤高ではなく、仲間と共に作ることであると気づく。

 料理が、美味しそうで、楽しめる、ドラマであった。