◆第002位 『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』

 評価:85点/脚本:徳永友一/フジ/月曜21時/出演:二宮和也・大沢たかお・中谷美紀/全11話/平均視聴率:5.3.%

 

 二宮和也、大沢たかお、中谷美紀のトリプル主演ドラマ。

 クリスマスイブのわずか、「一日」を、記憶を失くした、逃亡犯、洋食レストランのシェフ及び、地方テレビ局のニュースキャスターの三人の目線の物語を描くと同時に、三つの物語が、交錯する、サスペンスドラマ。

 二宮和也の逃亡編、大沢たかおのレストラン編、中谷美紀のニュースキャスター編の三つの物語で、構成されている。

 三人の主人公の一人、勝呂寺誠司を演じるのは、二宮和也。

 クリスマスイブの深夜に、突然、目が覚めた時、目の前に死体があり、自身は、記憶を失っていた。

 誠司は、携帯電話の謎の声に「逃げろ」と言われ、その場を逃走する。

 勝呂寺誠司は、殺人犯として、警察に指名手配されるが、自分が、何者なのか、真犯人は、誰なのかを知るために、逃亡を続けながら、真実を探す。

 三人の主人公の一人、立葵時生を演じるのは、大沢たかお。

 洋食レストランのシェフ。

 第一話で、誠司が、逃亡中、店の中に逃げ込み、時生と遭遇する。

 その際、時生は、先代から、続いている、

 デミグラスソースを倒してしまい、クリスマスのディナーのメインディッシュについて、苦悩する。

 三人の主人公の一人、倉内桔梗を演じるのは、中谷美紀。

 「テレビ横浜」の報道番組である、「日曜NEWS11」のニュースキャスター。

 勝呂寺誠司が、犯人とされる、殺人事件、轢き逃げ事件、バスジャック事件等、地元横浜の事件を追究し、報道しようとする。

 しかし、赤字のテレビ局のため、新社長は、報道路線から、バラエティに切り替えようとしており、報道できない状況になる。

 警視庁・組織犯罪対策部の管理官、蜜谷満作を演じるのは、江口洋介。

 物語当初から、勝呂寺誠司のことを知っており、神奈川県警の捜査本部に乗り込んだ、誠司に「逃げろ」と言い、逃がす。

 実は、警察上層部と国際犯罪組織の癒着疑惑を追っている。

 神奈川県警の刑事部捜査一課の主任警部補、狩宮カレンを演じるのは、松本若菜。

 女性初の捜査一課の課長の座を狙い、出世のためなら、手段を選ばない。

 当初、勝呂寺誠司を殺人犯とし、追っていたが、誠司に命を救われ、蜜谷に協力し、真犯人を探すことになる。

 国際犯罪組織「アネモネ」の二代目ボス、笛花ミズキを演じるのは、中川大志。

 違法薬物の密輸、密売を行っている。

 初代ボスの息子で、部下達から、邪魔者扱いされている。

 勝呂寺誠二を兄の様に慕っており、記憶を失った、誠司の逃亡を手伝い、匿った。

 誠司の前に現れる、謎のフリージャーナリスト、八幡柚杏を演じるのは、中村アン。

 誠二に対し、蜜谷が、真実を知っていると告げる。

 白髪の老人、真礼を演じるのは、佐藤浩市。

 横浜の自宅で、愛犬のフランを飼っており、行方不明になった、フランを一日中、探している。

 本作の主軸は、勝呂寺誠二を主人公とする、「逃亡編」である。

 桔梗は、勝呂寺誠二が、大学の後輩である、天樹勇太であることに気付く。

 桔梗は、誠司と接触し、誠司に本名を告げる。

 誠司は、実は、蜜谷が、アネモネに送り込んだ、潜入捜査官であることが、判明する。

 本作は、「レストラン編」が、時間の無駄であった。

 筆者は、誠司の正体に、第二話で、気付いた。

 「逃亡編」に時間を割き、考察を加えれば、更に面白い、サスペンスドラマになったと思う。