◆第010位 『真夏のシンデレラ』
評価:75点/脚本:市東さやか/フジ/月曜21時/出演:森七菜・間宮祥太朗・神尾風珠・吉川愛/全11話/平均視聴率:5.6.%
2016年7月期の「好きな人がいること」以来、七年ぶりとなる、「月9」の王道のラブストーリー。
湘南の海の女性三人及び、男性二人と、東京の男性三人が、スタンドアップ・パドル・ボートを通じ、知り合いになり、恋愛関係に落ちる、一夏の青春群像劇である。
本作の主人公、サップのインストラクター、蒼井夏海を演じるのは、森七菜。
湘南の食堂である、「Kohola」の娘で、湘南で、生まれ育った。
サバサバガールで、困った人を放っておけない、性格。
母のいない、家庭に育ち、弟の母親代わりになっていた。
「Kohola」を切り盛りする、しっかり者で、貧乏であるが、明るく、前向きな女性。
幼馴染の匠に片思いをしていた。
本作のもう一人の主人公、水島健人を演じるのは、間宮祥太朗。
東京大学の出身のエリートで、大手建築会社、水島建設の社員。
同時に、社長の御曹司である。
幼い頃、海洋生物学者になる、夢を抱いていたが、水島建設の跡継ぎのため、建築士になる。
父母の期待に応えるため、他人の人生を生きている感覚であったが、夏海と出会い、自分の人生を生きようとする。
夏海の幼馴染、牧野匠を演じるのは、神尾楓珠。
地元の湘南の大工。
非常に優しい性格であり、夏海を大切にしている。
手先が器用で、「Kohola」の修理を手伝っている。
夏海に告白されたが、高校時代の先生、佳奈を好きだったため、一度は、断るが、後に夏海のことを好きだと気づく。
夏海の幼馴染、滝川愛梨を演じるのは、吉川愛。
江ノ島の美容師アシスタント、二年目である。
夏海と理沙の女性三人は、幼い頃からの親友である。
本作中にて、美容師の試験を受けている。
愛梨は、恋愛経験が、豊富な方であり、健人達との交流の契機を作る。
夏海の幼馴染、小椋理沙を演じるのは、仁村紗和。十八歳の時、村田翔平と結婚して、息子の春樹が生まれた。
その後、離婚し、シングルマザーとなる。
第一話で、海に落ちたが、早川宗祐に助けられ、大人の関係になり、その後、宗祐と微妙な関係になる。
健人の親友、佐々木修を演じるのは、萩原利久。
東京大学医学部卒業のエリートで、現在は、臨床研修医二年目。
非常に頭が良く、試験に落ちたことのないが、人の気持ちがわからないため、思ったことを口にしてしまう。
愛梨は、本当は、修を優しいと感じる。
しかし、視聴者目線で見ると、人間として、有り得ない、発言を繰り返す、全く、理解できない、嫌な奴。
健人の親友、山内守を演じるのは、白濱亜嵐。マッチングアプリで、愛梨と知り合いになると、湘南の別荘に夏海、愛梨、理沙を招く。
実は、その前に、健人、修、守は、サップのスクールにて、夏海と出会っていた。
健人と修と違い、東京大学ではなく、東横大学の出身。愛梨に東大出身と偽っていたが、愛梨には、バレていた。
お調子物で、元気なムードメーカーである。
ライフセーバーの早川宗祐を演じるのは、元岡田健史の水上恒司。
海に落ちた、理沙を助け、一目惚れする。
実は、医者である。
理沙以外との絡みは、少ない。
本作を見ていると、消極的な、現在の若者の恋愛事情が、良くわかる。
好きな人を奪い合おうとせず、相手の幸せを願い、身を引くことが多く、悪役がいない。
森七菜と吉川愛が、ひたすら、可愛かった。