◆第007位 『トリリオンゲーム』

 評価:80点/脚本:金子ありさ/TBS/金曜22時/出演:目黒連・今田美桜・佐野優斗/全10話/平均視聴率:5.5%

 

 2021年から、『ビッグコミックスペリオール』誌上において、連載中の池上遼一の同名漫画作品の実写ドラマ化。

 大学を卒業した、新社会人の二人が、トリリオン、100兆円を手に入れるために、ベンチャー企業を設立する、ビジネスサクセスストーリーである。

 本作の主人公、天王寺陽を演じるのは、Snow Manの目黒連。

 類まれなコミュニケーション能力を有し、老若男女にモテる、人たらし。

 「息を吐く様に、嘘を付く」。

 巨大IT企業、「ドラゴンバンク」の内定を得ていたが、トリリオンを稼ぐために、「トリリオンゲーム社」を起業する。

 事業のためなら、手段を選ばず、犯罪同然の脅迫等を行っている。

 ハルの中学時代の同級生、平学を演じるのは、佐野勇斗。

 類まれなプログラミングのスキルを有する、パソコンオタク。

 ITスキルは、超一流であるが、コミュニケーション能力が、非常に低く、「ドラゴンバンク」の内定を取れなかった。

 天王寺陽=「ハル」から、「ガク」と呼ばれている。ハルに誘われて、トリリオンを稼ぐために、「トリリオンゲーム社」を起業する。

 日本最大のIT企業、ドラゴンバンクの社長の娘、黒龍キリカを演じるのは、今田美桜。

 同社の取締役であり、エンターテインメント事業を任されている。

 ハルとガクの能力を認めており、二人を支配下に置こうとし、事業では、敵対関係にある。

 本作のキリカは、頻繁に服装を替えているため、美女の今田美桜の適役であり、ファッションのブレンドイメージになったと思われる。

 「トリリオンゲーム社」に初採用された、高橋凛々を演じるのは、福本莉子。

 就職活動中の大学四年生であったが、「トリリオンゲーム社」に採用され、入社初日に、話題性のため、社長になる。

 花屋で、アルバイトをしており、堅物であるが、経営能力に優れている。

 「祁答院ベンチャーキャピタル」の社長であり、投資家の祁答院一輝を演じるのは、吉川晃司。

 ハルとガクの才能を認めて、二人に三千万円を出資する。

 芸能事務所、『ゴッドプロモーション』の元敏腕マネージャーで、トリリオンゲーム者が、事務所を買収すると、社長に就任する。

 ドラゴンバンクの社長、黒龍一真を演じるのは、國村隼。

 一代で、日本最大のIT企業である、「ドラゴンバンク」を築き上げた、カリスマ経営者。

 日本のIT業界を独占するため、トリリオンゲームの事業を悉く、巨大資本の力によって、潰そうとする。

 本作は、「花のネット注文」に始まり、「ソーシャルゲーム」、「芸能事務所」、「動画配信」及び、「アニメ」、「電子決済」等、次々と新しい事業が、展開されるため、非常に面白い。

 新事業と共に、新しい人物達が、登場し、トリリオンゲーム社の仲間になる。

 本作は、事実上、ハルとガクの「トリリオンゲーム」社と、黒龍一真とキリカの「ドラゴンバンク社」の対立構造になっている。

 ベンチャー企業が、新しい、アイディアを事業化すると、巨大企業が、資本力によって、阻止しようとすることが、繰り返される。

 最終的には、トリリオンゲーム社が、ドラゴンバンク社を買収するが、ハルは、姿を消してしまう。

 トリリオンには、未だ、届かないため、続編に期待したい。