◆第003位 『DCU Deep Crime Unit ~手錠を持ったダイバー~』
評価:085点/脚本:橋本裕志/TBS/日曜21時/出演:阿部寛・横浜流星/全9話/平均視聴率:14.4%
海上保安庁に新設された、DCU(Deep Crime Unit)、即ち、潜水特殊捜査隊が、水中事件及び、事故の捜査を行う、架空のエキスパート集団を描いた、サスペンスドラマ。
海上水域のみならず、警察の捜査では、困難な「危険極まりない日本全国の河川や湖」等、全ての水中に潜り隠された、証拠を探し、「水中未解決事件」を解決する活躍を描いている。
本作は、海上保安庁全面協力の許、ハリウッド等にて、製作活動を行っている、イスラエルのメディア会社、ケシェット・インターナショナル及び、カナダを中心に、コンテンツ製作を行っている、ファセット4メディア、TBSの共同制作ドラマである。
本作の主人公、DCU第一機動部隊の隊長、新名正義を演じるのは、阿部寛。
海を汚されること、事実解明がされないことを許せない性格で、事件解決の目的のためであれば、手段を問わない。
高圧的な態度で、独断で、方針を決めることが多く、部下、他組織との軋轢が多い。
DCU第一機動部隊のダイバー、新名のバディ、瀬能陽生を演じるのは、横浜流星。
十五年前の海難事故の際、新名によって、救出された。
その後、新名に水泳を教わり、海上保安官になるとの夢を抱いて、実現させている。
海保の自動航行システム設計者の瀬能陽一の息子。
DCU第一機動部隊及び、海上保安庁唯一の女性ダイバー、成合隆子を演じるのは、中村アン。
明るく、真っ直ぐな性格で、DCUの潤滑油的存在。
本作のヒロインと思われたが、自分のミスで、犯人を取り逃したことに責任を感じ、単独捜査の結果、第三話にて、死去してしまう。
DCU第一機動部隊副隊長、西野斗真を演じるのは、高橋光臣。
新名不在時、隊長代理として、指揮を執る。
元海上保安庁特殊救難隊隊長。
新名の独断専行に反発し、度々、衝突し、新名の監視を命じられていた。
しかし、十五年前の事件の詳細及び、新名の隠していた事実を本人から、聞かされ、信頼出来るバディが必要と言われたことを契機に新名の監視を止め、協力する。
DCUサーバー班の班長、神田瑠璃を演じるのは、赴里。
AIを駆使して、捜査をサポートし、更に、隆子の死後、DCU第一機動部隊のダイバーを兼務する。
新名からの信頼は、絶大で、新名及び、西野と共に、十五年前の事件の真相を調査している。
DCU科学捜査班の班長、黒江真子を演じるのは、市川実日子。
十五年前は、成合の恋人で、本作の序盤に新名と結婚する。
DCUの発案者、佐久間雄二を演じるのは、佃典彦。
新名を信頼し、後ろ盾となっているが、最終回にて、その正体が、明かされる。
十五年前の海難事故の際、死亡したとされる、新名のバディ、成合淳を演じるのは、吉川晃司。
隆子の兄である。
実は、死亡しておらず、国際テロ組織、ブラックバタフライの一員として、新名、瀬能の前に姿を現し、自動航行システムの設計図を入手するため、暗躍する。
本作の最終回では、成合と繋がっていた、海上保安庁の裏切り者が、特定されるが、設計図は、成合に奪われ、成合は、捕まっておらず、多くの謎を残している。
映画化の発表等はなかったが、事件の真相の全貌解明のための続編に期待したい。