前回の続きです
●負けず嫌いだと騎手は厳しい
『僕は負けず嫌いではありません。
レースは基本的には負けます。
もしも負けず嫌いだったら持ちません。
負けることもできない騎手が大勢います。
まずは乗れることが有難いことです。
特に日本ダービーは乗れるだけでも
凄いことです。』
これは重みのある言葉でしたね
勝つことも大切ですが
騎乗しなければ勝てないのですから
乗れることが素晴らしいということですね
確かにリーディング上位でも
勝率1割そこそこですからね
負けるたびに落ち込んでいると
身が持たないですね
『負けるのが嫌いなのではなく
"勝ちたがり"です』
と言っていました
(なんのこっちゃ?😅)
●騎手は商店みたいなもの
『騎手は馬に乗せてもらう
ところから始まります。
そう言う意味でも商店を
開いているようなものです。
お客様は馬主さんであったり
調教師であったり。
いつも同じ馬に乗っているからと言って
次に乗れるとは限りません。
他の騎手に乗り替わっていることを
新聞で知ることもありました(笑)』
フリーの騎手はそうですが
厩舎に属していても乗ってナンボですね
「馬に乗らなければ始まらない」
ということでしょう
なかなかシビアな世界ですね
乗り替わった時は結構ショックだと
言っていました
●大谷選手に会いたい
『ドジャースの大谷選手に
会ってみたいですね。
彼は本当に凄いと思います。
でも大谷さんは僕のことは
知らないと思いますけど。
あっ、でも水原さんは僕のことを
知っているんじゃないかな(笑)』
ここは会場が大爆笑でした
メディアでは決して話せないですよね
●若手騎手との接し方
『最近の若手騎手は親が僕より年下ですからね。
若い人には自分の考えを押し付けるような
ことはしません。
たまに飲みに連れて行ったりしますが、
ずっとスマホをいじっていたりしますね(笑)
それでもそれが今の子なんだなと
思うだけです。』
確かに親子ほど年の離れた人と
対等に競い合っているわけですからね
プロスポーツは上も下もなく対等ですが
親子ほど離れたスポーツは珍しいですよね
●実は騎手同士は仲がいい
『レースをすると他の騎手は
競争相手ではありますが
ライバルというより
仲間という意識の方が強いです。
1着の騎手と2着の騎手がレース後に
飲みに行ったりもしますよ。
もちろん1着の騎手のおごりになります。
安田記念の時もマクドナルド騎手に
「マクドに行こうか」と声をかけたら
スルーされました(笑)』
またまたユーモアが出ました
関西の方なので「マクド」なんですね
(関東はマックです😅)
レース後に1着の騎手とタッチするシーンが
よく見られますよね
確かに仲がいい感じはしますね
●競馬を嫌いになったことはない
『僕は恵まれている方だと思いますが
今まで一度も競馬を嫌いになったことや
辞めようと思ったことはないですね。
いつも馬に乗るのが楽しいです。
騎手は常に目標があり、
その目標に向かって行くだけなので
あまり深く物事を考える必要がないのかも
しれません。』
他にもたくさん話をされたと思いますが
特に印象に残った話を載せさせていただきました
話は常にソフトで謙遜な感じでユーモアを挟み
本当に人格者という存在です
レジェンドという言葉がぴったりで
これ以上の人は現れないのではと思うくらいの
ものを感じました
過去の栄光にすがるのではなく
まだまだ進化しているような感じもします
40歳を過ぎた時に若い時とは違う"衰え"
というものを感じたとのことですが
それでもまだまだ勝ち続けている武豊騎手を
これからも応援したいと思います
帰りにお土産のビールをいただきました
(もったいなくて飲めない😅)