『春の祭典』はすごかった! 〜 兵庫芸術文化センター管弦楽団  第131回定期演奏会〜 | 西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

鍼灸師、保育士、JAPAN MENSA(メンサ)会員/IQ149(WAIS-Ⅲ)、日本抗加齢医学会指導士、実用イタリア語検定3級。趣味は読書、芸術鑑賞、小説執筆(2019年神戸新聞文芸年間賞受賞)、スイーツめぐり、香水づくり。

 

兵庫芸術文化センター管弦楽団 2021-22シーズン

第131回定期演奏会
インキネン シベリウス&春の祭典

 

 

を聴きに行きました。

 

指揮 ピエタリ・インキネン

ヴァイオリン 川久保賜紀

管弦楽 兵庫芸術文化センター管弦楽団(PACオーケストラ)

 

 

シベリウス:交響詩「フィンランディア」Op. 26


シベリウス:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 Op. 47

 

【ソリストアンコール】

J.S. バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番 ニ短調 BWV1004より サラバンド


 

(20分 休憩)

 

ストラヴィンスキー:バレエ音楽『春の祭典』

 

【PACアンコール】

シベリウス:悲しきワルツ Op. 44


 

 

 

前半はシベリウス。どちらも生演奏は初めて聞くので楽しみでした。

 

「フィンランディア」もヴァイオリン協奏曲も「たっぷり」演奏していました。

一音一音を空間に刻み付けるような。

 

川久保賜紀さんの独奏ヴァイオリンも落ち着いたもので、

いい意味でギラギラしていない、悠然とした音の流れでした。

 

第2楽章が好きになりました。

どうしても華やかさな第1・第3楽章に目がいってしまうのですが、

内省的で(ベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲やピアノ・ソナタを思わせる)、

ある意味、最もシベリウスらしい楽章でもあることに気づかされました。

アンコールも良かった。

 

プログラム後半の『春の祭典』。

衝撃的でした。

生演奏で聴く機会が滅多にないので(楽器=人数が多いので)貴重な演奏会でした。

 

編成はというと・・・

ーーー

木管楽器

フルート3(3番はピッコロ2番に持ち替え)

ピッコロ1

アルトフルート1

オーボエ4(4番はコーラングレ2番に持ち替え)

コーラングレ1

クラリネット3(A管とB♭管を持ち替える。3番はバスクラリネット2番に持ち替え)

小クラリネット1(D管とE♭管を持ち替える)

バスクラリネット1

ファゴット4(4番はコントラファゴット2番に持ち替え)

コントラファゴット1

 

金管楽器

ホルン8(7番・8番はワグナーチューバ持ち替え)

ピッコロトランペット(D管)1

トランペット(C管)4(4番はバストランペット持ち替え[注釈 8])

トロンボーン3

チューバ2

 

打楽器

ティンパニ7個(ハイBが出るピッコロ・ティンパニ1と普通のティンパニ6):奏者2人が必要

大太鼓

トライアングル

タンブリン

タムタム

シンバル

ギロ

アンティークシンバル2 : 変イ(A♭)と変ロ(B♭)

 

弦五部(普通は16型を当てるが、バレエのピットの上演は12型が精一杯である)

第1ヴァイオリン

第2ヴァイオリン

ヴィオラ

チェロ

コントラバス

ーーー

義務教育の音楽の教科書に出てこないような楽器まで登場します。

アンティークシンバル」とか。

 

あと弦楽器の「16型」というのは

第1ヴァイオリン 16人  

第2ヴァイオリン 14人

ヴィオラ 12人  

チェロ   10人 

コントラバス   8人

弦楽器だけで60人も必要。なかなか演奏されない理由はここにあります。

 

第1部の終曲「大地の踊り」、演奏後2秒くらいに音圧を感じました。

 

あと、祖先の霊を呼び出すときはアルトフルートとコーラングレ(イングリッシュホルン)の組み合わせでないとダメだな、と。ものすごく説得力があった。

 

ありがとうございました。ファゴットお疲れ様でした。

 

※アンコールの「悲しきワルツ」も良かった。たっぷり生きたいものだなあと。