昼休み、三宮で、
鍼灸の専門学校(兵庫鍼灸専門学校)の後輩に会ってきました。
「鍼灸院を開業したいが迷っている、相談に乗ってほしい」
ということでした。
いろいろお話を聞いた後のわたしのアドバイスは
「
世の中を変えたいとまで思えていないのなら、
(鍼灸の歴史に)名前を刻む仕事をしたいとまで考えていないのなら、
開業は、今は、やめておきなさい。
」
でした。
実を言うと、開業なんていつでもできるのです。
特に鍼灸院は。
立地や内装にもよりますが、
200〜300万もあれば十分、(サロン仕様でも500〜600万)
マンションの一室を借りての開業、自宅を改造しての開業なら、
5ー60万でいけるのではないでしょうか。
接骨院や飲食店の開業は、初期費用だけでも1000万円近く必要です。
鍼灸院はIT企業の次くらいにお手軽に開業できます。
個人開業なら人件費もかかりませんから損益分岐点も低い。
特にわたしのような独身の場合。
このレベルなら心配していません。
わたしでもできています。
問題は、その先です。
これは鍼灸院に限ったことではないと思うのですが、
起業(開業)の最終目標は「革命」ーー世界を変えることです。
初めのうちは
「ご飯が食べられればいい」
「日本政策金融公庫の借金が返せたらいい」
「月に一度は神戸牛のステーキを食べたい」
でもいい。
「海外旅行に行きたい」
でもいい。
でも、そこで止まってしまっては、進歩しません。
目標が大きいほど、達成するための課題も多く、より高度になりますが、
その分、成長できると思うのです。
自分も、社会も。
患者さまを治療したい、元気にしたいーーそれだけなら、
わざわざ開業する必要はないと思います。
開業とは「潜在的失業者」になること。
「国家資格を持っています」と威張ったところで、
患者さまが一人も来なければ、
「ただのおっさん、おねえさん」。
あと、お金の勉強ーー簿記3級程度の会計の勉強をおすすめします。
開業すれば分かります。
お金は事業の「血液」だと。
キャッシュ(現金)がなくなれば死にます。
投了です。
「損益分岐点」もですが
「営業利益」「経常利益」「減価償却」など、何も見なくても内容を説明できるように。