鍼灸の専門学校の後輩から開業について相談を受けました。〜鍼灸院の開業に必要なこと〜 | 西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

鍼灸師、保育士、JAPAN MENSA(メンサ)会員/IQ149(WAIS-Ⅲ)、日本抗加齢医学会指導士、実用イタリア語検定3級。趣味は読書、芸術鑑賞、小説執筆(2019年神戸新聞文芸年間賞受賞)、スイーツめぐり、香水づくり。

昼休み、三宮で、
鍼灸の専門学校(兵庫鍼灸専門学校)の後輩に会ってきました。


「鍼灸院を開業したいが迷っている、相談に乗ってほしい」

 

ということでした。

 

いろいろお話を聞いた後のわたしのアドバイスは



世の中を変えたいとまで思えていないのなら、
(鍼灸の歴史に)名前を刻む仕事をしたいとまで考えていないのなら、
開業は、今は、やめておきなさい。


でした。

 

実を言うと、開業なんていつでもできるのです。
特に鍼灸院は。

 

立地や内装にもよりますが、

200〜300万もあれば十分、(サロン仕様でも500〜600万)

マンションの一室を借りての開業、自宅を改造しての開業なら、

5ー60万でいけるのではないでしょうか。


接骨院や飲食店の開業は、初期費用だけでも1000万円近く必要です。

鍼灸院はIT企業の次くらいにお手軽に開業できます。

 

個人開業なら人件費もかかりませんから損益分岐点も低い。

特にわたしのような独身の場合。

 

このレベルなら心配していません。

わたしでもできています。

 

問題は、その先です。

 

これは鍼灸院に限ったことではないと思うのですが、

起業(開業)の最終目標は「革命」ーー世界を変えることです。

 

初めのうちは

「ご飯が食べられればいい」

「日本政策金融公庫の借金が返せたらいい」

「月に一度は神戸牛のステーキを食べたい」

でもいい。

「海外旅行に行きたい」

でもいい。

 

でも、そこで止まってしまっては、進歩しません。

目標が大きいほど、達成するための課題も多く、より高度になりますが、

その分、成長できると思うのです。

自分も、社会も。

 

患者さまを治療したい、元気にしたいーーそれだけなら、

わざわざ開業する必要はないと思います。

 

開業とは「潜在的失業者」になること。

「国家資格を持っています」と威張ったところで、

患者さまが一人も来なければ、

「ただのおっさん、おねえさん」。

 

あと、お金の勉強ーー簿記3級程度の会計の勉強をおすすめします。

 

開業すれば分かります。

お金は事業の「血液」だと。

キャッシュ(現金)がなくなれば死にます。

投了です。

 

「損益分岐点」もですが
「営業利益」「経常利益」「減価償却」など、何も見なくても内容を説明できるように。