患者さまからいただいたチケットで、
(お仕事で行けなくなったそうで……
「先生(もとき)クラシック音楽お詳しいからチケットどうぞ」)
西宮北口の兵庫県立芸術文化ホールへ行きました。
はりねずみのハリー鍼灸院は早上がりです。
兵庫県立芸術文化センター
積水化学 presents
辻井伸行×服部百音 究極の協奏曲コンサート
開催日 2017年6月7日(水)
開 演 19:00 (開 場 18:15)
会 場 芸術文化センター KOBELCO大ホール
国際コンクールを制覇し、世界で活躍するソリストの辻井伸行と服部百音。
才能とスター性を兼ね備えた2人が、協奏曲の中でも特に人気の高い作品をお贈りします。
オーケストラとの豪華な協演をぜひお楽しみください。
出演者
ピアノ 辻井伸行
ヴァイオリン 服部百音
指揮 ニール・トムソン
管弦楽 日本センチュリー交響楽団
プログラム
<服部百音(ヴァイオリン)>
エルンスト:≪夏の名残りのばら≫による変奏曲(無伴奏ヴァイオリン)
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
(20分休憩)
<辻井伸行(ピアノ)>
ショパン:英雄ポロネーズ(ピアノ・ソロ)
ショパン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 op.11
<アンコール>
服部百音×辻井伸行
服部隆之:NHK大河ドラマ『真田丸』メインテーマ
(ピアノとヴァイオリン用に編曲)
服部百音さん。あんな創意工夫に満ちたチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は初めて聴きました。
「どうしたら『服部百音のチャイコフスキー』になるか?」と苦心したあとが伝わる、芸術家による演奏です。
ラロの「スペイン交響曲」(実際はヴァイオリン協奏曲)を連想しました。
若い芸術家、これから楽しみな芸術家ではありません。
芸術家。
完成されているということ。
その上で。
服部さんがわたしくらいの年齢(41歳)になったときに、もう一度聴かせてほしい。
わたしも長生きしないと。
それにしても、チャイコフスキーはもともと大好きな作曲家で、大学時代ワーグナー派と論争したほどなのですが、このヴァイオリン協奏曲は本当に演奏者の個性が出てくる不思議な音楽だと思います。
一方の、辻井伸行さん。
ある意味服部さんと対照的。
職人的。
あんな無駄のない、いい意味で「ショパンらしさ」のまったくないショパンのピアノ協奏曲第1番は初めて聴きました。
ああいうショパンがあってもいいなと思いました。
どういうことかというと・・・
いわゆるショパン弾きは楽譜にいろいろ足すんです。
それはペダリングだったりテンポ・ルバートだったりリテヌート(急激にテンポを落とすこと)だったり、表情付けだったりいろんなところに表れるのですが、辻井さんのピアノにはそういうところがまったくない。
楽譜に忠実に弾いている。
でも、ただ正確であるというのとも違う。
忠実であることと正確であることとの違いーー非常に近いのだけれど、違う。
そういうことを感じさせる新鮮なショパンでした。
2人に共通するのは丁寧さと集中力。
あとお茶目なところ。
そういうところは、わたしも見習わないといけませんね。
素晴らしいコンサートでした。
ありがとうございました。
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