出張鍼灸の帰りがけにとった最寄り駅のホーム。
単線です。
単線のホームに立つと、写真を撮りたくなります。
自分にとっては、ちょっとした非日常的な空間であり、場所です。
考えてみれば、わたしの住んでいる神戸市そのものが、そういう空間です。
日本のほとんどのひとにとっては、神戸は港町であり、観光地。
おしゃれで国際的な気分を味わいたくて、ときどき遊びに来る場所。
毎日いると、波止場気質や異国情調なんてものは日常の中に沈んでしまいます。
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きょうはそんな神戸のNHK神戸放送局で、NHKアーカイブスを見ながらメモをとっていました。
無料視聴席の利用時間は一時間以内だったので割と必死。
安部 公房(1924 - 1993)小説家、劇作家、演出家。
●テーマというのは後でね 作中人物とぼくが共同で考え出す だから作中人物がテーマを思いつくまでぼくは待たなきゃいけないわけね
●視点を変えるとね わかりきったものが迷路に変わるだけですよ
●犬ね 犬は目線が低いでしょ においは利くでしょ においの濃淡で記憶や何か全部形成しているわけでしょ だから犬の感覚で地図を仮に作ったら これはものすごく変な地図になるでしょう
●ちょっと視点を変えればね われわれがどこに置かれているかという認識がぱっと変わっちゃいますよね その認識を変えることでね もっと深く状況を見るということ
●結局文学作品というのはひとつのもの 生きているものというか世界 極端に言えば世界ですね 小さいなりに生きている世界 そういうものを作って提供する
●実際の 例えば地図というものはね そんな簡単に ちょっと見てもわかりませんけど 見れば見るほど際限なく読みつくせる いちばんいいのは 航空写真とかそういうもの 無限の情報が含まれている その無限の情報が含まれていないと ぼくは作品と言えないと思いますよ 無限の情報ですよ 人間なんて 考えてみれば そういうふうに人間を見るということね 見なきゃいけないし見えるんだよということを 作者は書かなきゃいけない 読者に伝えなきゃいけない
●人間ってしょせん いつでも何かを失っていくほうが幸せだと思った
●ぼくの小説のある意味で一貫したテーマは 人間の関係とは何か 他者とは何か 他者との通路の回復はありうるのかというところが一貫したテーマの一つになっている
村上 信夫(1921 - 2005)フランス料理のシェフ、元帝国ホテル顧問。
●やっぱり料理というものは一生懸命例作らなきゃおいしくない みなさんのお母さんは必ず まず愛情を込めて そしていろいろと工夫をして そして真心を込めて すなわちこれ誠意ですね そして料理を作りますね やっぱり料理の極意というんでしょうか 料理を上手に作るには この3つがなきゃだめ
●私のお母さんお父さんが死んだのは 私の12歳のとき それでもまだ お母さんの味というのは頭から離れない
●みなさんもやっぱり いくつになってもお母さんの味というものは 忘れられないと思うのね お母さん一生懸命作ってくれる ですからわたしたちもね みなさんのお母さんと同じように 料理を作るときは 心を込めて 感謝の気持ちを込めて料理を作る そうしないと絶対においしい料理はできない