前回、「肩こり」の定義を
首~肩~肩甲間部(左右の肩甲骨の間)のエリアに生じる、(疲労感を催す)不快感
としました。
この肩こり、次の2つのタイプに分かれます。
(1)自覚症状=他覚症状(「こっている」という部分を触ってみると実際にかたい)
オーソドックスというのか、分かりやすい「肩こり」です。
患者さまご自身、
「首~肩、背中、腕の筋肉をよく使っているからな」
と、(だいたいでも)思い当たる原因があるのが特徴です。
「筋肉の使いすぎによる肩こり」と言い換えてもいいかもしれません。
●肉体労働に従事されている方―-第一次(農業、漁業、林業など)・第二次産業(製造業、建設業など)に就かれている方
●スポーツをたしなまれている方、たしなむを通り越して入れこんでいる方―-特に勝ち負けがはっきり分かるスポーツですね。どうしても熱くなる。
に多い。
(2)自覚症状≠他覚症状(「こっている」という部分を触ってもかたくない)
こちらは、分かりにくい「肩こり」です。
患者さまも、
「動かさないからかな?」
と、思い当たる原因が判然しない。
「筋肉を使わないことによる肩こり」と言い換えてもいいかもしれません。
●精神労働・頭脳労働に従事されている方―-第三次産業(サービス業、お商売など)に就かれている方
●スポーツをやめている方、スポーツをやる習慣のない方、車移動が多い方
に多い。
ここまで書くと、
「筋肉を使っても、使わなくても、肩こりになるの?」
「何しても肩こりになるの? 動いても動かなくても?」
と疑問を持たれる方もいるかもしれません。
「肩こりって、人間、ヒトの宿命?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません(いないかな)。
実は、ある程度までは「肩こりは人間、ヒトであることの宿命」というのは、正しい。
そして、
「筋肉の使いすぎによる肩こり」も「筋肉を使わないことによる肩こり」も、
ある一つの共通点があります。
それは、東洋医学の考え方で説明する方が説得力があるのですが(もちろん西洋医学でも説明できます)
次回、そのお話を。