鍼灸師にとって、鍼の選定も大事な仕事です。 | 西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

鍼灸師、保育士、JAPAN MENSA(メンサ)会員/IQ149(WAIS-Ⅲ)、日本抗加齢医学会指導士、実用イタリア語検定3級。趣味は読書、芸術鑑賞、小説執筆(2019年神戸新聞文芸年間賞受賞)、スイーツめぐり、香水づくり。

言わずもがなですが、鍼灸師(はり師・きゅう師)にとって鍼は必需品です。
商売道具と言いますか。

中島敦の『名人伝』みたいに、
鍼を持たないどころか鍼そのものを忘れる境地に達した名鍼灸師もいるのかもしれませんが。
(でも最近、『名人伝』の良さというのか、弓を忘れた弓の名人の気持ちがすごく分かるようになりました)

鍼がなければ


ただのおっさん

でしかないです・・・
(「ただのおっさん」の方が気楽でいいですけれどね、頭下げられることもないし)

もともと、

「鍼師(はり師)」

というと、鍼の製造業者をさしました。
「筆師」が筆をつくるひと、「指物師」が指物(家具や調度品)をつくるひとであるように。
その鍼を使って施術(治療行為)を行うひとたちーー現在の「はり師」ーーは

「鍼医」

と呼ばれていて、実際、今でもホームページやブログで「鍼医」「鍼ドクター」と名乗っている鍼灸師の先生もいます。

以前ーーディスポーザブル(使い捨て用)の鍼ができる前ーーは、はり師は使った鍼を直して、どうにもダメになるまで何度も使っていました。
顕微鏡で鍼先の形状を確かめながら砥石で研いだり、曲がった鍼を鹿の皮なんぞでしごいてまっすぐにしたり。

今は、主に衛生上の面から、鍼を使い回すことはしなくなりました。
養成機関(鍼灸の専門学校)でも「鍼の使い回し方」みたいな授業はありません。

現在、わたしも含めてほとんどの鍼灸師は、エチレンオキシド(酸化エチレン)ガスで滅菌された、ステンレス製のディスポーザブル鍼を使っていると思います。

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という前フリで、鍼灸師にとって

「どんな鍼を使うか?」
「どの業者の鍼を使うか?」


という、鍼の選定は非常に重要です。
施術のコンセプトや施術方法と密接に結びついているからです。

わたしの施術方法・好みは、


○鍼の「ひびき」を重視 →細すぎる、短すぎる鍼だとやりづらい
○10本以上使うことも珍しくない →1本1000円以上の金鍼、無理・・・

○片手挿管法を多用 →クリックオープンタイプの鍼は使い勝手が悪い
○鍼通電療法も行う →鍼柄が(絶縁体の)プラスチック製だと困る
○腰痛や座骨神経痛などでは中国鍼もよく使う
○鍼管(プラスチック製)に色がついているものは嫌 ←好みの問題


ということで、通常の施術では

鍼長40mm、鍼の直径0.20mmの「寸3-3番」(和鍼)
鍼長50mm、鍼の直径0.24mmの「寸6-5番」(和鍼)
鍼長60mm、鍼の直径0.30mmの「2寸-8番」(鍼管つきの中国鍼)


の3種類の鍼を使います。

「鍼柄(しんぺい)」という鍼の持ち手はステンレス製・カシメ締め方式。
鍼管は無色、ストッパーチップタイプ。
もちろん滅菌済みのディスポーザブルで施術ごとに廃棄処分します。


鍼柄がプラスチック製の鍼も使ってみたけれど、どうも手になじまない。
それに、鍼通電(電気鍼、パルス鍼とも)療法もするので鍼柄がプラスチックだと電気が通らなくて不都合ということで、止めました。

業者さんもいろいろあります。

セイリン
NEO
ユニコ
アサヒ
カナケン
ヤンイー
ファロス
前田豊吉商店

・・・

鍼の業者さん・製品の選定基準は

(1)安全であること
(2)品質が安定していること(不良品がないこと)
(3)業者さんの対応がよく、信頼できること
(4)機能的で使い易いこと
(5)経済的であること

ということで、業者さんからサンプルをもらったり買ったりして試した結果

業者はカナケンさん9割、セイリンさん1割。
現在は。


ちなみに美容鍼では

鍼長15mm、鍼の直径0.10mmの「03(ゼロ・サン)番鍼」
鍼長15mm、鍼の直径0.14mmの「01(ゼロ・イチ)番鍼」

の2種類を使います。
鍼柄はプラスチック製。ステンレス製の鍼柄の美容鍼がないもので。
業者はセイリンさん。

使う鍼にもこだわるものなんです。臨床に立つ
現場の鍼灸師は。

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2月9日(日) 10~22時
(当日予約可)

2月15日(土) 10~22時
(当日予約可)
2月16日(日) 10~22時
(当日予約可)

2月22日(土) 10~22時
(当日予約可)

その他の平日(前日までの予約のみ可) 21~23時


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