第15章 天職(コーリング)
祈りつづける日々であった。ただ、ひたすらに面談の成立を、漠然とした<神>に祈った。起きている間中、祈りに、祈った。
月に十回の面談、それは、ささやかな所帯を維持するための、最低限度の収入の運び手であった。毎月、毎月、冷や汗一升の綱渡りであった。
こうした憂き目に遭う理由を、換言すれば、自分という人間の形成素子を突き止めたいという衝動を抑え切れなくなってきていた。
――なぜ、金に追われるのか。なぜ、金のために祈りつづけなければならないのか。父親や不遇な身内の怨念が晴れていないせいなのか。そもそも、先祖の無念が子孫に障るということが本当にあるのだろうか。
百歩譲って、それを肯定したとしても、果たして原因はそれだけなのか。もっと根源的な原因があるとすれば……それは、自分自身に他ならない。
数多の本を読んだ結果として、人は輪廻転生を繰り返すという考え方を受け入れるようになっていた。前世の終わり方で今世が決まるのだとか……でも、だとしたら、こうまで浮上できないのは、前世で犯した罪のせいだとも考えられる。前世の罪は、一生消えないのだろうか。消す、方法はないのか。それよりも、自分は、一体、何をしでかしたのだろう。
前世が、知りたかった。