第12章 サンの小屋(14) | 3.5次元の不倫

3.5次元の不倫

この本は恋愛と人生についての小説ですが、
ひきつづき児童書(英語の対訳付)を書きました。
おたのしみに!

「ええ…。でも、目が腫れた時のショックがあまりにも大きくて、またあんなことになったらと思うと…」

「熱を出すことくらいあるわよ。子どももそうやって慣れていくのよ。うちみたいに放ったらかしにしちゃいけないけど、乳母日傘で育てるのもどうかしらね。ひ弱になって、使い物にならなくなるわよ。少し、様子をみればよかったのに」

「はい。とりあえずは露木さんにお願いして、もう少し大きくなったら、また考えようかと思っています」

「そうなの…。露木さんにショー君を取られないようにね」

「……」

悪気とも思えない奥さんの言葉が、グサリと突き刺さった。

(二階で露木さんと遊ぶショー君の声をどんな思いで聞いているのか、誰にもわからないわ。半男半女から脱出したと思ったら、今度はさしずめ半父半母じゃないの。笑っちゃうわ。でも、何としても稼がなくちゃ。誰が何と言おうと、あんな経験、二度とご免だもの。ショー君の幸せに比べれば、すべてのものが無に等しい。小谷野さんと二人で必死で働けば、ショー君は笑っていられる)。夜に昼をつないだ。

「どこにお出かけしゅるの?」

「ショー君のお庭探しよ。ショー君とパパちゃんとママちゃんの三人でね」

「お庭しゃがし、遠いの?」

「少しだけ遠いけど、お菓子を食べている間に、すぐに着くわよ。ショー君の好きなお菓子を一杯持って行こうね」

「うん」