「ああ、面白い。貴女はどうですか。楽しいですか」
「そうですね。私はまあまあですけど」
「アッハハハハ。正直な人だ。でも、まあまあで良かったですよ。アハハハ」
「あのう、私、プライベートの時まで職制の名前で呼ぶのはムシズが走る程嫌いなもので、小谷野さんと呼ばせていただきます。よろしいでしょうか」
「もちろんです。おっしゃる通りですよ。何が課長だ。私なんぞ、ガチョーンですよ。アハ、アハハ」
「さっきからよく笑いますね。それに、そのギャグ相当に古いですね」
「すいませんね。いやあ、だけど貴女は言われているような人と全く違いますね」
「あらあら、一体どう言われているんでしょう。小谷野さんは、オコリンボ、いえ部長からさぞかし私の事を色々と聞かされているんでしょうね」
「オコリンボか、こりゃいいや。あだ名としては、あどけなさ過ぎるけどね。僕もこれからオコリンボって言おう。アハハハ」
「何がアハハですか。笑ってばかりいるんだから。では、今からオコリンボと呼びますからね。大好きな、そのオコリンボに言いつけてもムダですよ。同罪なんですから」
小谷野課長は、また大笑いして首を大きく縦に振り、言った。
「僕が知る限りでは、オコリンボは決して貴女の事を悪くは言っていませんよ。骨があるのは十分に認めている。その分、自分が納得しない限りガンとして言う事をきかないから扱い難い、とは言っていましたけどね」
「そうですか。扱い難くて、小谷野さんもさぞやご迷惑でしょうね」