10/27(日)きのホ。さんホ。ツアーの長野公演に行ってきた。
本ツアーは、全国行った事ない17か所を回るツアー。自分は初日の浦和に参加したのみで、ツアーに参加するのは長野で2公演目だった。
今回のツアーの目玉のひとつは各地で、ライブ前にプチオフ会的なイベントをやる所。長野は「リンゴ狩り」であった。浦和も含めて大半の場所が「体操」なので、それだけで長野は特別感があった。長野はうちからだと新幹線を使えば2時間かからない。日帰りの為、殆ど調べることもなく当日に臨んだ。
長野駅に着いたのは9時過ぎ。りんご狩りはそこから数駅先の「豊野」という駅が最寄りのようだった。
が。。。調べると「豊野」駅から片道35分と出る。そして長野~豊野間の電車は1時間に二本程度である。
豊野駅までGoogleマップを参考にリンゴ園まで歩く。もっともほぼ一本道なので、殆どGoogleマップを見る必要は無かった。長い道のりではあるのだが、ヘッドフォンで音楽を聴きながら途中のコンビニで買ったビールを呑みながら青空の下を歩くのは楽しい経験だった。
リンゴ園に着き暫く待っているとメンバーの乗る車が到着した。気付くと40人位は集まったであろうか?浦和の体操とそう変わらない気がする。こんな辺鄙な場所なのに。。。
りんご狩りでも「体操」から始まった。体操が終わると、各メンバーそれぞれ分かれて15分程度のリンゴ狩りタイム。特に指示された訳でも無いが、殆どの人は推しの後ろをついて回っていたように思う。自分もそうした。メンバーがりんごをもぎると拍手が起こった。これだけで楽しい。自分も知らなかったのだが、リンゴはくるくる回して引くともぎれる。くるちゃんはずっとくるくる回して「取れない~」と悲しそうにしていてかわいい。秋田出身だからてっきりリンゴなんて慣れっこだと思っていたのだが、初めての体験だったらしい。15分は割とあっという間に過ぎ、各メンバー分かれて特典会が始まった。
東京は雨予報だった筈だが、長野は気持ちよく晴れていて、日差しが強い。ときたま、僕はリンゴの木を眺めた。初めての為良しあしが分からない。リンゴは赤いのが正解な気がするのだが、黄色いリンゴを食べている人がいたので食べてみるとすっきりして美味しい。その事をくるちゃんに告げると「なんてやつ?」と聞かれたのだが名前がわからず困惑させてしまった※後で調べたらシナノゴールドでした。
集合チェキを撮りたかったのだが、如何せん駅まで徒歩40分近く。電車も一本逃すと一時間待たされる場所なので、12時半でリンゴ園を撤退した。帰りは行きと違い道がわかっているせいか、心なしか早く感じた。
長野駅に着くと、先日のらねちゃんツイキャスで紹介されていた駅前の蕎麦屋に入り、十割蕎麦のもりそばと天ぷらを頼んだ。これがなかなかの当たりで、きゅっとしまった十割そばがのどごし良く一気に平らげてしまった。
開場間近になったのでライブハウスへと向かった。長野でのライブは駅前の「LIVE HOUSE J」というライブハウスだった。地下に入ると、呑み屋が並んだ真正面で、ちょっと不思議な場所だった。キャパは100人位だろうか?場内は細長でも横長でもなく、正方形に近い。SOLD OUT公演だった為混雑していたが、動けないほどでもないし、後方からでもそこそこ見えそうで、丁度良い混雑具合だった。
16時になりライブがスタートした。今回のツアーで使用されている"出囃子"?が流れる。これがまず楽しい。
♪き、き、きのポ、き、き、きのポ~
♪さ、さ、さんポ、さんさんポ~
浦和では初見だった為、若干フロアに戸惑いもあった事もあり、何度かやり直させる、という仕掛けがあった。公演数を重ね、すっかりおなじみになっているせいか、フロアもまとまっており、一度で終わった。シンガロングが楽しく、のっけからフロアに一体感を出させるのが、上手い。
一曲目の「TEA」の「山形の星こはる~」で一気にボルテージがあがる。そして「モーニンググローリー」「魂リリース」「emo衛門」と、新旧入り混じったスピード感のあるセトリで、休む暇がない(終わってから知ったが、この日のセトリはスタッフのちなつさん選曲)
MCになった。らねちゃんがスタッフに「客電つけてください」とお願いする。これは浦和でもやっていた。どうやら毎回恒例のようだ。場内の明かりが点くとメンバーは場内のひとりひとを見た。こういう配慮は嬉しい。暗闇の中だと如何せん、後方の人間は「有象無象のだれか」になってしまう。きのホ。のライブはどこにいようが「顔も名前もあるファン」であることを認識させられる。
MCで、長野生まれのミコちゃんが凱旋公演である事を話し始める。らねちゃん「埼玉でも言ってたよね。。。」ミコちゃん「あれは育ちが埼玉だから、こっちは生まれだから」。しれっと言うミコちゃんがおもしろい。
どうやら長野は「ハッピー凱旋」のようだった。
MCがどこまで決めれれているかわからないが、割と唐突に「長野について」と振られたミコちゃんが、
「おじいちゃんが長野の人で、おじいちゃんは絵を描く人だった。自分もそれに影響を受けて、絵を描いて学校に行ったり紆余曲折を経て今きのホ。に巡り合っている」
元々考えていたのか分からないが、ミコちゃんの話がうまく感心しながら聞いた。
中盤セトリ。「馬鹿と煙」が聴けたのが個人的には嬉しい。最近の東京のイベントではあまり聴いてなかった気もする。そこからの「晴天」「夕立雲」ときのホ。のエモ曲が続く。ちょっと涙腺がゆるんでしまう。
が、ここで入ったこはるちゃんのMCが凄かった。細部は失念してしまったので語弊もあるかもだが、要約すると
「わたしたちは不器用で、かっこよくありたいけどかっこよくなれなくて。普通の人はまっすぐ歩けても私たちはつまずいてしまう。きのホ。は4年目を迎えたが、今日もライブ前に緊張で泣いてしまった。それでもかっこよい存在でありたいです」
所々に言葉をつまらせたり、涙を拭きながら語るこはるちゃんから物凄く真摯な姿勢を感じて、会場の至る所から鼻をすする音が聞こえた。
曲に移るタイミングで、くるちゃんがこはるちゃんの背中をぽんと叩いた。ほんの一瞬だが、なんともドラマチックで美しかった。
そこから後半戦での「麗しのタンバリン」「シンドローム」「リビングデッド」は再び物凄い迫力で圧倒された。毎回「麗しのタンバリン」の自分のクラップのリズムが合っているのか不安になるのだが、楽しければそれでよいのだろう。
そして再びラストのMCではまたミコちゃんのMCが光っていた。
「長野遠征。本当に嬉しくて帰りたくない。でもみんなで来れて嬉しかったし、笑顔で帰ろう」
みたいな、前振りと言ってしまえばそれまでなのだが、あまりにもうまくて、それが「ブリリアント帰り道」の枕だったとは気付かなかった。そしてここから始まった「ブリリアント帰り道」のパフォーマンスは、途中途中のミコちゃんや、こはるちゃんのMCの思いがメンバー全員にこめられたような、ベストと言っていい完成度だった。長野でベストを選ぶなら確実に「ブリリアント帰り道」だったろう。くるちゃん、美里ちゃんのシャウトに何度か心臓を鷲掴みにされた。
本編は「DANGER」で終わった。浦和でやっていた最後のこはるちゃんパートのシャウトからの煽りがあった。ボルテージのあがった僕も声をあげた。「DANGER」がここに来てまた新たな魅力を増しているのがとても良い。
アンコールになった。アンコールは「反面教師」だった。本編でやり切ったのか、リラックスしてメンバー全員が本編以上に楽しそうに思えた。リンゴを手にした美里ちゃんがステージ上でもぐもぐ食べ始めたのがおかしい。結構がっつり食べていて、ちゃんと歌えるのか不思議だったが、ちゃんと歌っていてやっぱり不思議だった。途中で気付いたくるちゃんがびっくりしてて笑ってしまった。
ステージからメンバーがはけながらミコちゃんが「はっぴー」と言った。フロアから「はっぴー」と返された。何度か繰り返しながら幸せそうにミコちゃんは袖に引っ込んだ。
自分から見たきのホ。最大の魅力は、パフォーマンスに「遊び」があるという所だ。
”本気”で遊んでいるから安心して笑えるし、見ていてすがすがしい。今日の「反面教師」も正しく「遊んで」いた。
ライブが終了し、引き換えてなかったドリンクチケットでビールと交換した。良いライブの後に呑むビールは美味い。
どうやらバーカンのスタッフさんがきのホ。が好きなようで、それを聞いたポテトさんが嬉しそうに笑っていた。
浦和ではアンコールが2曲だったのだが、長野では一曲だった。時間の関係なのか、元々なのか。時計を見ると17時10分。ライブ時間は70分だったようだ。「もっと聴きたい」「もっと見たい」と思わせる最高のライブだった。個人的にライブというのは「もっと見たい!」位が丁度良くて、そう思えるから通うのだ。
ツアー長野。セトリの構成も完ぺきだったし、MCも素晴らしかったし、何より、それをメンバーもフロアも楽しんでいるのが浦和よりも遥かに一体感が感じられた最高のステージだった。
長野のきのホ。は僕が思い描く、理想的な「アイドルライブ」だった。
おしまい

































