新刊情報 | 将棋本!ブログマガジン

新刊情報

新刊将棋本!

 

終盤で差がつく寄せの決め手210/沼春雄・著/税込1339円/文庫判/448頁/マイナビ・刊

 

 

本書は将棋世界付録で好評を博した沼春雄七段による次の一手問題「ささやかなトリック」から210問を厳選し、書籍化したものです。次の一手問題を解くことは将棋で最も大事な「読む力」をつける上で非常に有用です。また、勝敗を決める終盤の場面で、急所を見極める力もつくので、勝率アップにもってこいのトレーニング法といえます。 沼七段の次の一手問題の特長はなんといっても解いたときの爽快感にあります。 難解な次の一手問題では次の一手を正解したとしても、なお複雑な手順が要求される場合があります。しかし、本書に収録された問題はいずれも正解手がわかれば、その「好手性」がひと目でわかるものばかりです。勝ちを決める快感を何度も味わえるので、どんどん読み進められますし、自然に力がついてきます。沼七段が仕掛けたささやかなトリックに挑戦して、ぜひ棋力アップに役立ててください。

振り飛車最前線四間飛車VS居飛車穴熊/宮本広志・著/税込1663円/四六判/224頁/マイナビ・刊

 

 

本書は、四間飛車が天敵の居飛車穴熊を破るための2つの有力な戦法、「藤井システム」と「四間飛車穴熊」の最新研究を披露したものです。 振り飛車を牽引する若手棋士の一人、宮本広志五段が最先端のテーマ図を使って、詳細に解説していきます。第1章は藤井システム。居玉で穴熊を粉砕する破壊力抜群の戦法ですがここ数年は居飛車の対策も進み下火になっていました。それがここ最近になって新しい手順が編み出されたことで、見事に復活しました。本書では藤井システムの基本的な狙いから始まり、旧システムの進化と衰退の理由、さらに新システムの最前線の攻防までを詳しく解説しています。第2章は四間飛車穴熊。四間飛車穴熊の中でも居飛車穴熊に対しては△5四銀型が最も優れていると宮本五段は言っています。相手の陣形に応じて自在に駒組みを変化させられるのがその特長で、本書では△5四銀型優先の理由から、先手が左美濃、▲6六歩型穴熊、▲6六銀型穴熊にしてきたときのそれぞれの指し方を解説しています。 四間飛車は今も昔も将棋ファンに最も人気のある戦法ですが、これを指したいなら居飛車穴熊対策は絶対に避けて通ることはできません。本書で最先端の定跡を学べば、ライバルより一歩も二歩も先をいけることは間違いないでしょう。