「エイリアン、この男、軽犯罪者につき」 の巻 | 35歳年上の夫は師匠でエイリアン! 

35歳年上の夫は師匠でエイリアン! 

【夫】台湾人 × 【妻】日本人

国際結婚? いえ、惑際結婚ですから!

気がつけば2男1女。

あの男を見ていると、とても同じ人類だとは思えない。
漢方薬を水なしで飲めるなんて
一体どんな味覚をしてるんだ、あのおっさんは。

エイリアンの弟子になって、まだ間もなかったある日。

二人で人相の話をしていたときのこと。



エイリアンがこう言い放った。




「私の顔、まあまあでしょ?」




まあまあって、もしかして...?




「....................」




もしや。


これは「踏絵」か何か?
私の弟子としての忠誠心を試してるのか...?

答えるのが爆弾級に難しい質問じゃないか。

このまま無言でいるのは、発言を否定しているようで、まずい、まずいぞ!
何でもいい!一秒でも早く何か言え!
師匠が自分の顔をどう思うか、訊いてるじゃないか!











「はあ...」










思わず「は行」でごまかした。


なんと都合のいい表現だろう。


相手の発言を否定も肯定もしていない。
おまけに自分にウソもついていない。

どうやら師匠が機嫌を損ねた様子はない。
これで、お互いの自尊心は保たれたのだ。

日本語に「玉虫色」があるのって、砂漠にオアシスがあるのと同じだ。
こんなとき本当に助かる。



いやはや。

顔の話は絶対タブーに違いないと思っていたのに...
まさか私の勝手な自主規制だったとは。

私にも最低限の社会性はある。

相手が触れられたくないと思っていることを、わざわざ言う。
これが、マナー違反だということくらいは知っている。

だから、顔のことは一度も触れたことがなかったのに。




まさか!
まさか師匠が自分の顔に自信があったとは...



これは、弟子になったばかりの頃のことだ。

たとえ冗談でも、師匠と呼ぶ人に対して、




「それって、陸に上がったカッパの仲間内でってことですか?」




なんて絶対に言えない。破門されたら困るじゃないか。




じゃあ。もし今、同じ質問をされたら...?




「は?うぬぼれも、そこまでいくと軽犯罪ね。」


「いやー。この国に言論の自由があって良かった。」


「どんな戯言を吐き出しても、公害にならないって素晴らしい。」




まあ。いくら夫婦でもね。
何でもかんでも言っていいってわけじゃないし。

たとえ、カッパとチンパンジーの掛け合わせが服を着て歩いてると
どれだけ心の中で思っていても、

ここはやっぱり、




「ふうん?」




あるいは




「へえ?」





やっぱり、また「は行」でごまかすしかないだろう。

無用な夫婦喧嘩は避けるべし。
日本語による和平工作に「は行」必須なのだ。



それにしても。
自分に自信がなさすぎて暗い人も困っちゃうけど、
どこからその自信が来るのか、全く理解に苦しむような人も困っちゃう。



疲れるわー。


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