この男、捨てられない。
大半のモノは、汚いわ、ホコリかぶってるは
どう見たって長年使ってなさそう。
私にはガラクタにしか見えないモノの山が
当時暮らしていた部屋のあちこちにドカンと置いてあった。
入籍後しばらくの頃。
私はこの状況に耐えられなくなった。
「ねえ、この部屋のこの荷物、片づけてくれません?」
「ああ。 はいよ。 わかったよ。」
返事は良かった。
でも、いつまで経ってもそのままだ。
何が 「はいよ」 だ!
私はその時、妊娠後期だった。
出産後はお互いに忙しくなる。
赤ちゃんが生まれた後、部屋の片づけなんかしてられない。
今しかないの。それが分かんない?
「ねえ!いつになったら片付けてくれるの!
早くしないと、赤ちゃん生まれちゃうじゃない!
いいかげんにしてよー!」
「ああ。はいよ。はいよ。」
やっと片付け始めた。
でも。
片づけたというその部屋は、
私の目から見たら、とてもそう見えなかった。
そこで、とうとう噴火。
「もうー!!! 何やってんの? これが片付けたって言えるのー!!!!
@#$%&!”#$%!!!! 」
本人にしてみたら、きちんと片づけたつもりだったのだろう。
こちらも、負けじと大噴火。
「何が!これで構わないよ!
別に困らないよ!何が汚い! 」
怒り出した宇宙人は止まらなかった。
「私が小さいときは空襲あったよ!
おふくろは、私の手を引いて弟をおんぶして、
山の中逃げ回ったよ!
食べるものも、何もなかったよ!
腐ったサツマイモ、お金出して買ったよ。
腐ってても買ったよ。しょうがなかったよ。
他に何もなかったんだよ!
弟は食べるものないから、一日中ずっと泣いてたよ!
でも、しょうがなかったよ! 食べるものなかったから!」
。。。。。。。。。。。。。。。。
私は言葉を失った。
エイリアンは戦時中に台湾で生まれて、
戦中戦後の過酷な時代を生き抜いた人だった。
この時、エイリアンが言ったことは
10年以上経った今でもよく覚えている。
写真でしか見たことのない義父母がどれだけ苦労したか。
お義父さんお義母さん、本当にありがとうございました。
でも、でもね?
私は「部屋を片付けてほしい」ってお願いしたのよ?
それと腐ったサツマイモに、何の関係が...?
エイリアンは、きっとこう言いたかったのだと思う。
「命の危険があるわけでもなければ、
食べ物の心配がない生活してるのに、
部屋が散らかってるだの、片づけてないだの
そんなことが何? それが人生でそんなに大事なこと?
全然大したことじゃないでしょ? それなのに、何をゴチャゴチャと...」
ねえ、話が飛躍しすぎなんじゃないの。。。?
毎日食べるものがある。それも腐ってない。
日々空襲がない。山の中を逃げ回る必要はない。
そしたら、あとのことは全部どうでもいい?
私に言わせりゃ、それはそれ。
これはこれ。
普段、あまり年の差を意識することはないが、
あの時ばかりは35才の年の差を感じた。
年の差が20歳くらいだったら、あの展開はなかっただろう。
平成生まれの子供の父親に、
戦時中の体験があるというのは貴重だと思うけど、
部屋が常に散らかって片付いていないってのは、
教育上どうなのよ。。。
人には、居住まいを整えるという知恵がある。
少なくとも地球人にはね!!
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