音連れ
ただ息をする
それだけでいいと言ったら
君はどうするだろう
笑うだろうか
戸惑うだろうか
君の心の中にある
どんな夢も願望も
君の幸せに比べれば
儚い戦のようなもの
今夜 星空を見上げた君が
きれいだと思えますように
人の夢を生きぬよう
人の見栄を生きぬよう
人の思いを生きぬよう
誰よりも
自分を愛して
君さえ耳を澄ませば
すべての音が聞こえてくる
ただ気がつかなかっただけ
すべての音の訪れに
君が生きる意味がある
抗わない
それだけでいいと言ったら
君はどうするだろう
泣くだろうか
怒るだろうか
君の心の中にある
どんな不安も苦しみも
君を幸せにするための
形を変えた贈り物
今夜 星空を見上げた君が
星に名を求めませんように
人の恐怖を生きぬよう
人の悲しみを生きぬよう
人の思いに埋もれぬよう
誰よりも
自分を慰めて
君さえ耳を澄ませば
すべての音が答えてくれる
ただ聞こうとしなかっただけ
すべての音の訪れに
君は命を見るだろう
君さえ耳を澄ませば
すべての音が教えてくれる
偉くなくても
いいんだと
幸せならば
いいんだと
すべての音の訪れに
君は光を見るだろう
すべての音の訪れに
君は愛を見るだろう
すべての音の訪れに
君は自分を見るだろう
【注釈】
ある日、風呂を
掃除していたとき。
ふいに 「音連れ」という言葉が
パッと脳裏に浮かびました。
その後、本棚にあった字典を開いて
「訪」の字を調べてみることに。
“おとずれる(人のもとをたずねる)とは、
音を立てる、神が自らの所在を知らせるために
かすかな音を立てるというのがもとの意味であった。“
こう書かれていました。
神は音と共に
やって来る。
つまり「訪れ」とは
「音連れ」。
音のあるところには、
神様がいる。
そういうこと
なのでしょうか。
それならば、神様は常に、
あらゆる瞬間、私たちの傍に
いることになります。
ある人が自殺を試みた後、
意識を取り戻すまでの間に
見たという光景。
「あなたは、息をしているだけでいいのです」
天使が現れ、
こう言ったそう。
他にも、自分を性的に
虐待した祖父との経緯を
知ったとのことでした。
「そういう経験をすることを予め決めていた」
そして、生まれてきたそうです。
息をしているだけでいい
あとは、天に任せよ
娑婆とも形容されるこの世の中で、
こう生きることは、とても難しい。
自分の人生を生きているようで、
不安や恐怖、焦燥や嫉妬に駆られ、
他の誰かの人生を借りてきて、
自分の人生に投影し、心の平安を得る。
みんなと同じ
それが時に救いに
なることもあるでしょうが、
その反面、大きな罠でも
あるような気がします。


