今回は「脊髄カラント反射」について、まとめてみたいと思います。
脊髄ガラント反射は生まれてくるとき、身体を左右に捻りながら産道から出てきます。大人になっても脊髄ガラント反射が残っていると、背骨の脇を上から下へ撫でるだけで、背骨を屈曲させたり、お尻を持ち上げるような動きが意識しなくても、勝手に引き起こしてしまいます。
●出現時期 : 妊娠20週目くらいから
●統合・消失時期 : 生後4ヶ月~6ヶ月くらいまで
脊髄ガラント反射が統合されずに残存した場合の特徴を、以下に列挙します。
●仰向けに寝るのが苦手
●いつも横向きに寝ている
●姿勢が悪い
●側弯症
●椅子に真直ぐ座れない
●背骨を意識できない
●上半身を思うように動かせない
●腰や背中に問題がある
●上半身と下半身の繋がりが良くない
●背中がとても敏感
●シーツの凸凹が気になる
●脇周辺を横から触れられると、くすぐったさを感じる
●性行為が苦手
●おねしょがなかなか治らない
●夜中よくトイレに行く
●じっと座れない
●身体を常に動かしている
●集中力がない
●落ち着かない
●ソワソワしている
●イライラしやすい
●よく物忘れする
●疲れやすい
●人の話を聞かない など
もし、思い当たる特徴の数が多ければ、「脊髄ガラント反射」が残っているのかもしれません。
<脊髄ガラント反射が残っているかどうかの確認方法>
①背骨の脇を上から下へ撫でてみる。
②撫でた側の背骨の屈曲またはお尻を持ち上げた場合、「脊髄ガラント反射」が残っている可能性が高いです。
私自身、この「脊髄ガラント反射」が残っていました。小学校の低学年くらいまでは椅子にじっと座ることが苦手で、身体がムズムズしてよく身体を動かしていました。床屋に行くとじっとしなければいけなかったので、とても苦しい思いをしていました。そのほか、側弯症にもなっており、背もたれのある椅子に座ってもなぜか身体が傾いてしまう状態になるなど、つい最近まで脊髄ガラント反射の影響が続いていました。
この脊髄ガラント反射は、モロー反射と同様に原始反射のベースとなる反射です。モロー反射が残っていると、脊髄ガラント反射も残りやすいです。脊髄ガラント反射の統合がうまくいかなかった場合、その後に出現するいろいろな反射に影響を与えると言われています。
<脊髄ガラント反射の統合エクササイズ>
①仰向けに寝ます。手や足を真直ぐ延ばし、手や足をゆっくりと横に広げ、手は頭の上で手のひらどうしを合わせます。そして、元の状態に戻します。この動作を何度も繰り返し行います。
②背中や脇周辺の敏感さを触れることで改善させます。背中や脇周辺を指先で歩くように、トコトコと進ませたり、指先で軽く擦ってみたりします。
③仰向け状態から上半身だけ身体を起こし、お尻を使って歩きます。
何が正しい情報なのか、ご自身の判断でお願いします。