人間の(代謝)エネルギーは、

 

飢餓状態でない限り、

 

グルコース(糖)が原材料になります。

 

飢餓状態の場合は、脂肪とタンパク質が使われます。

 

 

身体の中では、

 

・有機物を無機物に分解するときエネルギーを吸収し、

 

・無機物から有機物に合成するときエネルギーを放出します。

 

 

エネルギーのやり取りは、ADP⇔ATPで行っています。

 

ADP+リン→ATP(アデノシン三リン酸) :エネルギー吸収

 

ATP-リン→ADP(アデノシン二リン酸) :エネルギー放出

 

 

身体の中には、ATPを作り出す3つのシステムがあります。

 

①解糖系

 

②クエン酸回路(TCA回路)

 

③電子伝達系

 

①解糖系は、血液中のグルコースを細胞内に取り込み(細胞質基質)、グルコースをピルビン酸に分解します。ここでの反応は、酸素を必要としません。

 

C6H12O6(グルコース) + 2NAD+ →

 

  2C3H4O3(ピルビン酸) + 2(NADH2+) 

  + 2ATP

 

・グルコースを分解して2個のピルビン酸が生成され、2個のATP(実際には4つのATPが作られ、反応の過程で2つのATPを消費している)を獲得する。

 

・生成されたピルビン酸は、ミトコンドリア(マトリックス)の②クエン酸回路へ引き渡される。

 

・2(NADH2+)の4つの水素(H)は、③電子伝達系に引き渡される。

 

・癌細胞は、酸素を使わない①解糖系を使っていると言われています。そのため、ATPを作り出すために、大量のグルコースが必要とされます。クエン酸回路に行けないピルビン酸は、乳酸に作り直され、細胞内に乳酸が溜まることになります。

 

 

糖質制限をすると糖の摂取に制限がかかり、体内のグルコースが減少します。それにより、身体の中が飢餓状態となり、グルコースの代わりに脂肪を使うようになります。

 

ただ、脳はグルコースしか受け付けないので、糖新生によって既に分解した材料から合成を何度も繰り返してグルコースを作り出します。グルコースを合成するためのエネルギーとして、6個のATPを消費してしまいます。

 

 

何が正しい情報なのか、ご自身の判断でお願いします。