ドリップ時にこれらのモノが入ると劣勢になるといわれる。微粉は成分の溶解が早く行われ、早期に出がらし状態に陥る。シルバースキンは豆の胚とは異色の香味で、えぐみ成分が非常に多いから。こんなニュアンスの表現で紹介されるが、実際、ほかの影響はないのか?
 ほかの抽出方法をとっても、やはりこれらのモノが入ると“えぐみ”“ハードカップ”など、時には“異臭”なんかが抽出されるので、ホントとも言えなくはないのだが、抽出をドリップと限定してしまうと、この説明では大きな欠落が残ってしまう。
 これらが、多量にはいると層内の流れを大きく変えてしまう。微粉はお湯に接触すると正常の粒度のモノより、ガスが早く放出される。ガスは粉とお湯の隙間を通過して上方に抜け出てゆくが、この出て行く時の力が抵抗となってお湯の垂直方向の流れを阻害する。シルバースキンも、やはり垂直方向の流れを阻害する。これは通過させにくさと形状が関係している。この平面で小さな皮は、粉の粒度よりかなり大きいモノが点在する。そして平面を上にする確率が多くこの上から落ちてきたお湯は横方向へ動きが転じられる。特に乾いた状態では顕著に起こる。
 この結果、ドリップの場合は微粉・シルバースキンが多くなると上記の症状がより強く表れてくる。
 しかし、これらをすべて取り除いてしまうと、垂直方向の流れが非常に強くなる。それ以前の注ぎ方をすると、お湯の動きは接分点より広がらず下層の流れに追従する。よって流れの出来た場所だけ成分を溶解し、流れがない場所では成分がそのまま残る。
 また、深入りの豆を使い、低温でゆっくり入れる場合はあまり影響を受けない。低温になるほど、ガスはゆっくりと放出される。ゆっくり注ぐと、シルバースキンによって横方向に動き出したお湯が、再び垂直方向の動きに転じるからである。
 ドリップは色々なファクターを変更するアクションによって、粉の取るリアクションが変わってくる。その変化を見逃さず、豆に追従して注がなければいけない。だから難しい