濁ったコーヒーは不味いと言われるが、本当に不味いのだろうか。
まず、どんなときに濁っていたか、ケースを洗い出してみる。
 どんな抽出方法を採っても、必ず濁ってしまう焙煎豆はあまり記憶にない。
ほとんどの濁りは抽出以降によって起こっている。
ドリップの場合
 o 抽出温度が低すぎた⇒浅煎り豆⇒強い渋み・えぐみ/青みの強い香味/通常飲用するコーヒー以外の香味
 o 抽出湯温が高すぎた⇒深煎り豆⇒脂ぎったくどさ/こげた苦み
 o お湯を注ぎすぎてフィルターの上からあふれさせた⇒抽出液に粉が混ざった⇒ざらつき・時間が経つごとにいやな味になる・カップに残った最後のコーヒーが特に不味く感じる
 o ペーパーレス金属フィルターを使った⇒いつも抽出液に粉が混ざっている⇒ざらつき・時間が経つごとにいやな味になる・カップに残った最後のコーヒーが特に不味く感じる
サイフォンの場合
 o 抽出温度が低すぎた⇒浅煎り豆⇒強い渋み・えぐみ/青みの強い香味/通常飲用するコーヒー以外の香味
 o ロートで粉と接触しているお湯が暴れている⇒フラスコから上がってくる蒸気が多すぎた。(過加熱)⇒脂ぎったくどさ/こげた苦み
 o ロートとフィルターに隙間があり、抽出液に粉が混ざった⇒ざらつき・時間が経つごとにいやな味になる・カップに残った最後のコーヒーが特に不味く感じる
プレスの場合
 o いつも抽出液に粉が混ざっている⇒ざらつき・時間が経つごとにいやな味になる/プレスから最後に注いだコーヒーのまずさは顕著だ/カップに残った最後のコーヒーが特に不味く感じる
エスプレッソの場合
 o よく見るといつも濁っている⇒かき混ぜずにブラックで飲むと2口目までは美味しく感じるが、最後の1口にえぐみを感じる。⇒タンピングが弱すぎ、フィルターの中で粉が踊ると顕著になる。
 o 電動プロペラミルで挽いた粉を使ったとき⇒エスプレッソ用グラインダーで挽いたときより濁っている⇒ざらつき・えぐみを感じる
モカを使った場合
o いつも濁っている⇒苦み・えぐみが強い

 また、どの抽出方法でも、抽出直後より濁り時間経過が長くなる方が濁る。
 これらの濁りは、3つのファクターがキーとなっている。
1,タンニンの多い浅煎り豆を低温で抽出する事によって、酸素と結びつき乳濁する。⇒紅茶も同様に低温で抽出するとクリームダウンを起こす。
2,油脂分が固体から液体に変化した深煎り豆を、高温で抽出すると水の分子と油の分子が結合し乳濁する。⇒沸騰させて煮出す豚骨スープと同様にコロイド状態になって乳濁する。
3,抽出液に粉が混入する。特に微粉が多い粉を使ってメッシュの大きなモノで濾過したときに顕著。⇒水の分子に固体(粒子の小さい粉)が結びつく。
 どれもコーヒーを不味くする要因だが、エスプレッソのみ、あまり気にならない。これは味のバランスによるところが大きいと思われる。