「壁の外へ沈む」我らが抱く思考は壁の中のエッセイ大きく拡がる壁のむこう側(宇宙)の童話をいまだ知らないしんしんと音が鳴るような温泉郷でこんこんと湧き出た大地の水に身を浸すゆっくりゆっくり深く深く壁の外の世界へと沈んでいく沈んでしまえば水も壁もわたしも同じで壁は以前の壁ではなく宇宙の一部の壁であった