我らが抱く思考は




壁の中のエッセイ




大きく拡がる壁のむこう側(宇宙)の童話を




いまだ知らない




しんしんと




音が鳴るような温泉郷で




こんこんと




湧き出た大地の水に身を浸す




ゆっくり




ゆっくり



深く




深く




壁の外の世界へと




沈んでいく





沈んでしまえば




水も壁もわたしも同じで




壁は以前の壁ではなく




宇宙の一部の壁であった




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