3年ぶりのヤンソンスの演奏会。

今年一番楽しみにしていた演奏会です。

 

☆マリス・ヤンソンス/バイエルン放送交響楽団@サントリーホール

・マーラー:交響曲第9番 ニ長調

 

2003年から続くこのコンビですが、任期も2021年まで延長され、悲願であるミュンヘンの新ホール建設も決定し、蜜月な関係が窺い知れます。聴くのはこれで5回目ですが、今回はいよいよ満を持してのマーラー9番。前回来日の《合唱付き》が圧巻だったので期待が高まります。

 

1楽章冒頭からヤンソンス独特の歌いまわし。アウフタクトにたっぷり時間を取り、芳醇な弦楽器の音色がホールを支配します。それでも音楽は停滞せず、常に前向きにフレージングされているのはこのコンビの阿吽の呼吸でしょう。エスクラの神秘的な美音がまた素晴らしい。

2楽章、3楽章はアーティキュレーションや打楽器の使い方にヤンソンスらしい工夫があり、やや単調になりがちなこの両楽章を息つかせる間もなく聴かせてくれました。オケの機能性もお見事。

4楽章は深い呼吸で慈しみを感じさせるようなアプローチ。テンポが極端に遅いということはなかったと思いますが、時間の流れはとてもゆっくり。焦らず、丁寧に一音一音を噛みしめているかのよう。最後の一音が消えたあとの静寂も守られ、名演に花を添えました。

 

全体を通して、バーンスタインのような感傷的なものとは違い、かと言ってインバルのような冷静なものともまた異なる、近いといえばジュリーニの演奏なのかなと思うくらい歌に溢れた演奏で、自分好みの演奏でした。

このオケにしては珍しく一部の管楽器にやや不調が見られましたが、そんな些末な瑕は気にならないくらいの渾身のマーラー9番を堪能できました。

 

終演後はヤンソンスのサイン会があり、プログラムにサインをいただきました。

大切にします。

ザルツブルク・イースター音楽祭が日本にやって来ました。

毎年4月にザルツブルクで開催されているこの音楽祭。ベルリン・フィルがこの時期の活躍の舞台をバーデン=バーデンに移してからは、ドレスデン・シュターツカペレがレジデンス・オーケストラを務めています。今回はサントリーホール開館30周年記念の一環として、日本にやって来てくれました。


☆クリスティアン・ティーレマン/ドレスデン・シュターツカペレ@サントリーホール

(ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN)

・ワーグナー:楽劇《ラインの黄金》(舞台統括:デニー・クリエフ)

 

○キャスト

ヴォータン…ミヒャエル・フォッレ
フリッカ…藤村実穂子
フライア…レギーナ・ハングラー
アルベリッヒ…アルベルト・ドーメン
ミーメ…ゲアハルト・ジーゲル
ローゲ…クルト・シュトライト
ドンナー…アレハンドロ・マルコ=ブールメスター
フロー…タンセル・アクゼイべク
ファーゾルト…ステファン・ミリング
ファフナー…アイン・アンガー
ヴォークリンデ…クリスティアーネ・コール
ヴェルグンデ…サブリナ・ケーゲル
フロスヒルデ…シモーネ・シュレーダー
エルダ…クリスタ・マイヤー


ティーレマンのワーグナー全曲を生で聴くのは初めてでしたが、予想以上の素晴らしさ!

ドレスデンの落ち着いた重厚な音色と、ティーレマンの濃厚な音楽表現がよくマッチしていて、休憩なしで2時間半にも及ぶ《ラインの黄金》を弛緩することなく一気に聴かせてくれました。特にトランペット首席の方とクラリネットのグローセの音色には痺れっぱなしでした…


歌手も錚々たるメンバーで、流石という水準の出来でしたが、このオペラの鍵とも言えるローゲ役のシュトライトがコミカルというか軽すぎるかなーという印象でした。エルダ役のマイヤーも声質があまり好みではなかったので、そこだけ少し気になってしまいました。


ホール・オペラということでP席を閉鎖して簡易的な舞台を設けての演出付きでしたが、音楽を邪魔することなく、場面転換や情景がわかりやすく伝わりました。

ただ、これくらいの規模の演出なら完全に演奏会形式にしてしまった方が歌手も集中できるんじゃないかなとも思ったり。足場の真下に金管打楽器群がいるのに、足場の間に大きな隙間があったりと見ていてヒヤヒヤしてしまいした。


それでも、ティーレマンとドレスデンの相性は抜群。いつか歌劇場として来日してほしいものです。


☆マレイ・ペライア ピアノ・リサイタル@サントリーホール
・ハイドン:アンダンテと変奏曲 ヘ短調 Hob.XVII:6
・モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第8番 イ短調 K.310
・ブラームス:6つの小品より第3番「バラード」 ト短調 op.118-3
・ブラームス:4つの小品より第3番「間奏曲」 ハ長調 op.119-3
・ブラームス:4つの小品より第2番「間奏曲」 ホ短調 op.119-2
・ブラームス:6つの小品より第2番「間奏曲」 イ長調 op.118-2
・ブラームス:幻想曲集より第1番「奇想曲」 ニ短調 op.116-1
・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第29番 変ロ長調 《ハンマークラヴィーア》 op.106

 

 

(H30.1.28追記)

☆ユベール・スダーン/東京交響楽団@ミューザ川崎シンフォニーホール(川崎定期演奏会 第57回)
・ベルリオーズ:劇的物語《ファウストの劫罰》

○キャスト
ファウスト:マイケル・スパイアーズ
メフィストフェレス:ミハイル・ペトレンコ
マルグリート:ソフィー・コッシュ
ブランデル:北川辰彦
合唱…東響コーラス、東京少年少女合唱隊


(H30.1.28追記)

フィルハーモニア・ブルレスケ、終了しました。

 

今回は2ndで2曲乗りでしたが、レスピーギとシューマンはそれぞれ全く違う趣の曲で頭の切り替えが難しい面もありましたが、名手の1stお2人と初参加の優秀なバスクラに囲まれて、本番も楽しく終えられました。


2ndは1stとはまた違った難しさがありますが、その分醍醐味も多く、これからもっと1stの方に信頼してもらえるような2nd吹きになれるよう努力したいと思います。

 

ご来場いただいたお客様、受付や挟み込みを手伝ってくれた皆様、出演者の皆様、今年もありがとうございました。