<合気メモ>
・合気上げの技法の一つに「正座の脚を適度に開く事で身体に浮きが掛かる」というものがあるが、自分の解釈だが、骨盤が開く動きをする事がポイントなのかもと思った。それにより仙骨に頷き運動が起きて軸と重心がほんの少し前方へ移り、何もしようとせずにただ平衡感覚に任せると背骨が微妙に前に突き出た弓状の状態になる。そして、どういう理屈かは分からないが、この微妙な弓状になると自分の手首を抑えている相手の力を下腹部辺りで受けられるかのような感じが出、また、自分の手首に掛かっている力も緩衝されるような感覚になる。何というか、例えてみると、自分の身体の中にエアクッションが出来ているような感じじゃないかなと思う。このような状態で何気なく手を挙げると相手の手が壁にならず、相手の肩がダイレクトに動くかのような力の通り方になる。
・以前書いた「薬指に軸を立てる合気上げ」だが、軸を立てるというよりも「軸という針を刺す」という感じの方がより相手に力が通る。この「刺す」というのは、例えば自宅の玄関の鍵穴に鍵を差し込む時のような感覚を言う。この場合、誰に教わった訳でもないのに、持っている鍵の軸を感じつつも鍵や鍵穴に対して体重を掛けようとはしておらず、自分の姿勢も無意識に安定していて自然体の動きが発現しているように感じる。更に言うと、鍵を差し込むよりも坐薬を入れる時のようにスゥッと勝手に入っていってしまうような感じに「身を譲る・持っていかせる」感覚にするとより効果は高くなるだろうと思う。
あるいは、「刺す」感覚が無くても、「薬指と親指の2方向の軸を立てる」というやり方でも、また別な意味のでの効果的な合気上げになる。
・以前腕の掴み方において労宮を密着させる事を書いたが、自分に足りていなかったコツが少し判った。この場合も上記同様に労宮から「軸を刺す」感覚により相手の肩口や体幹に力が通るようになる。また、この時掌は平らにするような感じであり労宮を張り出させる感じになる。労宮を張り出させるという事は手の伸筋側が使われるという事でもあるが、それに連動して中指、薬指、小指の遠位と近位の指節間関節が屈曲するようにする。つまり、これらの指の中手指節球に指先を触れさせるような形になる。この手の使い方で指は握るのではなく、単に相手の腕に引っ掛けて労宮をしっかりと押し付ける感じにする事で、関節を極めたりせずとも片手で腕を捻るだけで相手を崩せる技を可能にするように思う。
・前に仙腸関節を緩めて腸骨を動かす事で体感の軸が回る事について書いたが、今までは左右の腸骨と仙骨及び脊椎の軸の感覚に注意を向けていたが、倒れないようにしていたら軸は既に勝手に生じているものなので、左右の腸骨を互い違いに前後に傾ける事だけに意識を向け、あとはそのまま放っておく感じにする方が好ましいかなと思った。
また、この時の動きが傍目からはうねっているように見える場合もあるが、本人の感覚ではうねろうとはしておらず、体幹や腕はそのままの状態で放っておき何もしようとしていないのが望ましいと思う。そのままの状態でいる所に動きが伝導していく事で自ずとうねりの動きが起こる感じ。
・正眼の構えによって合気的に下丹田を鍛える感覚が少し分かったかもしれない。これも今まで述べてきた「身を譲る・持っていかせる」感覚が結構大事であり、自分の腕のみならず肩もリラックスさせ刀の重みで前方に「持っていかせて」しまう。つまり、この場合は、自分の体幹方向に引いてしまおうとする自分の意識を断念させて、肩に隙間が空いてしまうかのように刀によって前方へ引っ張らせてしまう。また、下腹部についても前方へ「持っていかれる、抜かれてしまう」ような感覚にするのが良いだろうと思う。その為、体幹はバランスを取るためにやや反り気味、後傾気味になる。「身を譲る・持っていかせる」感覚が主で無い場合は「自分が刀を振る」感じ方の動きとなり、屈筋が働き体重で押し込む質の相手とぶつかってしまう力になる。