今日は 認知症治療病棟で担当する
認知症の患者さんのことを書きます。
どんな患者さんか と言いますと
「煙に巻かれてくれない」患者さんです。
私は作業療法士として
いろんな認知症の患者さんと関わります。
ときには
娘 嫁 孫 愛人
といった
患者さんが受け入れてくれる
役柄を演じながら
認知症のある方の不安と混乱を緩和し
今の状況と患者さんの認識を
繋ぐこともしています。
自分で言うのもなんですが
わりと大女優のつもりでした![]()
ところが
ある患者さん(以下Aさん)には
小手先の演技は通用しなくて
悩む日々です。
Aさんは接客業のプロ
Aさんは
某有名デパートで働いてきた
元キャリアウーマンです。
Aさんは普段は 穏やかで温かく
品のある人柄が言動ににじみ出ています。
Aさんがお勤めされてたときは
Aさんに会いたくて
買い物にきていたお客さんが居たそう![]()
そんなステキな Aさんですが
いつもお腹が空いていて
午後3時前からは 形相が変わり
怒りっぽくも なり始めます。
お金がないから 帰れないし食べられない
今日も Aさんは午後3時前から
私を追いかけ始めました。
「ね~、どうしよう。
家に帰りたいんだけど、お金が無くて」
「お腹もすいちゃって。
え?ご飯出してくださるの?
でも お金が払えないから。
申し訳なくって」
この会話が夕食時まで ず~っと続きます![]()
Aさんは 奢ってもらうのも
無料での夕食提供も
信じてはくれないし
受け入れてもくれません。
でも出された夕食は お金は気にせず
にっこにこで召し上がるのです![]()
Aさんの不穏を消し去るもの
大女優の この私が ![]()
どんなに言葉を尽くしても
不安は解消されないAさんですが
たとえば 一緒にぬりえをしたり
他愛ないおしゃべりをしたりすると
あら 不思議。
Aさんからは
お金の悩みも 帰宅宣言も
消えてしまいます。
でもお腹は空いているのですけれど![]()
Aさんが夕方 欲しているものは
「ここに居ていいんだ」という
安心感なのかもしれません。
その安心感は Aさんには
一時的な言葉だけでは伝わらなくて
時間をとって 関わることでしか
私は 届けられません。
夕方といえば
なかなかに忙しい時間です💦
なんとか煙に巻こうとする私と
そんな煙になんて
巻かれてはくれないAさんとの攻防で
今日は鬼ごっこ状態になってしまいました。
Aさん ごめんなさい。
反省と自戒を込めて書いてみました。
本日も
最後までお読みいただき
ありがとうございました![]()
