私の顔は、目の焦点が合っていなかった。
 
私は鏡を見ているのに、鏡の中の自分はこちらを見ていない。
 
右目は右を見て、左目は上を見ていた。
 
まるで片方が義眼であるかのように。
 
気が遠くなっていく。
 
鏡の中の自分が若い時の自分に一瞬見えた。
 
目の前が真っ白になった。
 
気がつくと、布団の中だった。
 
12月12日夕方18時。
 
夜も寝ないで昼まで仕事して、
 
少しのつもりで横になったんだっけ。
 
不思議の国でも行ったような、そんな気がした。
 
鏡の中の自分は何を意味していたのだろうか。
 
台所では妻が夕飯の準備をしていた。
 
(おわり)