前回
 
 
洗面所の扉にはおなじみの青い男性と赤い女性のマークがある。
 
扉を開けた。
 
洗面所の奥は3畳ほどのスペースになっていた。
 
中くらいの窓があり、開いている。
 
むっとした熱気が体を包む。
 
暑い。かなり暑い。
 
この洗面所は全く冷房が効いていないようだ。
 
ふと窓の下に目線をやると、
 
上半身裸の男たちがぐったりと座っている。
 
3人か。
 
一人は右肩に大きな傷を負っている。
 
傷口からは血がゆっくりと流れていた。
 
高まる不安を抑えて、洗面所の鏡を見た。
 
私も上半身が裸だった。
 
急いで首、肩、胸、腹、腕を見た。
 
傷はなかった。
 
ほっとして顔を見た。
 
紛れもなく自分の顔だった。
 
一つの点を除いては。
 
(つづく)