確か、自分1人だけで初めて映画館で観た映画である。

テレビのコマーシャルで見た「怖そう・怪しそうな映像」に興味を惹かれ、大宮の映画館まで出向いたのを覚えている。

 

就寝前にお酒を嗜みすぎて(DVDで何かの映画を観てて)、寝る前にAmazonからの案内に引っ掛かってしまい、懐かしさのあまりついポチッとしてしまったのだろう、届いた時に思い出しました。

 

しかし、予想以上に良かった!

「薬師丸ひろ子」なんぞ、角川のマスコット的にしか捉えていなかったが、想像以上に演技が良かった。びっくりした!!

そして、当時子供だった僕にはよく分からなかった部分も理解できて、とても楽しめた。(そしてまた酔っぱらった笑い泣き

 

芝居(演劇)界のストーリーが故に、尚更今の自分には同じ舞台人として、分かりすぎる部分があったが、その当時は【アマデウス】にもハマっていて(VHSで持っていた)、台詞を全部覚えていたぐらいだから何千回と観たのだろう。毎日観ていたし、日曜日なんか3回ぐらい観ていた。

映画の中の、豪華なセットで演じられるオペラのシーンを観ながら『いいなぁ〜、こんな仕事してみたいな』などと思いながら、このWの悲劇にも興味を示していたのだから、何気に舞台で生きていくことを目指していたのかもしれません。

 

しかし実のところ、フラメンコに出会うまで「役者やダンサー」という職業を馬鹿にしていた。

『水商売のバイトしたり、稽古や舞台の為に金注ぎ込んで、苦労してわけわからん!』

と思っていた自分が、フラメンコを始めて稽古代を稼ぐのに、深夜喫茶、ジョナサン、絵のモデル、警備員のバイトを掛け持ちして稼いでいたので、自分も相当な馬鹿だったのである!

 

 踊りを始めて上記のバイトを常に3つは掛け持ちしていて、月に60〜70万稼いでいたのだが、実家住まいもあったのにこのお金一銭も残すことなく毎月踊りのために使い切っていた。

バイト以外は踊りに全てを費やしていたため、週に寝れたのは3日、その1日も3時間ぐらいしか寝ていなかったので、週に9時間しか寝ていなかったことになる。

これを2年間ぐらい続けていたので、いやはや今考えると恐ろしい程のエネルギーだった。

そして、計算するとこの2年間で1500万近く稼いでいた20〜21歳なので、この半分以下の今の収入が情けないったらありゃしない!

 

「若さ」=「馬鹿さ」で、「馬鹿」は若いうちにやっておくべきである。

生活も踊りも、馬鹿なことは若いうちにやっておけばまだ許され、そして反省もし更生するが、年行って馬鹿になっては手もつけられない。

僕自身も踊りにおいて若い時は色々なものに興味があり、阿呆なことばかりやっていときもあるが、そのお陰で今は慎ましく踊りに精進している(と勝手に自分だけ思っている馬鹿)。

 

てなわけで、また今度この映画観てみよ!

 

良い演技者は踊りの参考にもなる。

やはり良い役者は当然のことながら、表情が良いですね。

しかしながら、表情だけに囚われると、「ダンサー」ではなく「ガン(顔)サー」になってしまうので要注意でも御座います。