25年前に習っていたクラスのテクニカを、今になって復習している。
マドリッドのアモール・デ・ディオス(c/Flay luis de Leonの方)に2年間留学していた時のテクニカのクラス、そう【マリア・マグダレナ】のブラッソテクニカの中のエクササイズ。
マエストラにはとても可愛がっていただき、沢山のことを教えてくださり、僕が他に受けているクラスや個人レッスンのことなど気に掛けてくれたり、一度母が旅行でスペインに来てクラスを見学した時には、他の生徒を使いにやって薔薇の花をプレゼントしてくれた。
サパテアード、ブエルタ、ブラッソ、パリージョを各日回していくクラスで、毎度同じことを繰り返す、本当のテクニカのクラスでした。
サパテアードのクラスの途中休憩の時に「ハル、おいで!」とマエストラが座っている所に呼ばれ、そして小学生低学年ぐらいのヒターノの女の子を呼び寄せた。
この女の子はまだ小さいこともあり、いつも母親が連れて来ていていたが、クラスの間母親はサロンでママ友会議をしていて監視されていなかったので、クラスではダラケまくりだった。
いつもダラダラしていて、一度も真面目にやっている姿を見たことがなく、マエストラも諦めていたのか注意することもなかった。
「ちょい、サパテアードやってみて」
とマエストラが言うと、その凄まじい技術に度肝を抜かれた!
リンピオでエッジの利いた音、速度感、そして男の僕より大きな音量。いえ、音量というより各音粒が空間を響き渡るので、そう感じたのかもしれない。
そしてマエストラは僕の顔を見て一言:
「Ves?」
と。
「ves?」は「見た?」と直訳ではそうなるが、その他に「わかった?」という意味もある。
『育っている環境、そして血、それがあればわざわざ習わなくても出来るもの』ということを言いたいことが含まれているのは当然だが、マエストラはそれ以上に伝えたいことがあり、あの日あの時僕を呼んだのだと思う。
あのシーンと音は今でもはっきり覚えているが、残念ながら未だ、マエストラの真意をくみ取るところまでには到達していない。
この件は、僕の中にある課題のひとつでもあります。
その代わりここ最近、ブラッソのテクニカで行っていた棒を使うエクササイズの大切さに気が付く。
『あああぁ~~~!!このエクササイズは、この感覚のために行われていたんだ!』
と25年経った今気が付いた。
よく見るストレッチ体操的なものである。
そして僕も当時は「ストレッチ的」なエクササイズと捉えていて、何も頭を使っていなかった。。。
今、マエストラが説明していた注意点を思い出しながらやっていると、このシンプルなエクササイズの中に、とても大切なことが沢山存在していることに気が付く。
しかしまぁ~、もし僕に子供がいたら、とっくに成人して立派な社会人になっているだけの時間が経っているのだ!
それほどの長い時間、僕はいったい何をしていたのかと悔しいばかりでもあります。
本当の意味で基礎であること、そして本当に大切なことを理解するのには時間が掛かり、それは時間と共に色褪せることはなく、その人にとって必要になった時に優しく戻ってきてくれる、と感じている此程でもあります。
マエストロ・マエストラって本当に凄いんだな!
と感謝をしながら稽古をする毎日です![]()

