昨日、とある公演を観に行きまして、久しぶりに私の最初の師の踊りを拝見いたしました。
正確に言いますと、大学のサークルで初めに先輩の先生に教えていただき、その時にはもうこの道で生きていくと決めたので、早速その先輩先生が通われていた大手の研究所に入門し、そちらの舞踊団でトップを張られていた方がその先生でして、ちょうどスペインから帰国されて、その舞踊団も退団されるということで私も付いて行ったわけでございます。
とても厳しい先生で、レッスンもキツクて、しかし私もまだ大学生のエネルギー有り余るころで必死になって付いて行きました。
毎日のように個人レッスンを受け(毎日受けたからといって割引があるわけではなく)、それプラスにお月謝も払い(こちらもほぼ毎日のクラスなので高額でしたよ♪)、レッスン代を払うためにバイトを3つ掛け持ちして、週に3日寝れたら良い方で稼いだお金は全てレッスン&フラメンコ(CDやビデオ)に消費した。
バイト内容は、ジョナサンで深夜調理場、警備員、それと一番稼ぎが良かったのは絵のモデル(ヌードあり)でございました。
このヌードモデルのアルバイトなんて、美術大学に1ヶ月契約で入ったりすると40万円(20年前の相場です)ぐらい稼げましたし、まあ、この3つのバイトで毎月およそ60~70万円ぐらい稼いでおりました。
実家暮らしだったので、このお金が1銭も残ることなく使われていたということは、いかにフラメンコに掛けていたかという証明にもなりましょう。
舞台で踊る、懐かしの先生の姿を見て、いろいろ思い出した。
初めて舞台出演する新人公演のとき、24時間使えるレンタルスタジオ(中野の米屋の地下)に夜中1時集合。朝6~7時ぐらいまで稽古して、迎えに来た先生の彼氏のアパートで仮眠を取りバイトに向かうとか、タブラオに一緒に連れて行っていただき私が粗相して(本番中にパソを間違えて、「ヤベっ!」と言ってしまったとか。。。)楽屋でこっぴどく怒られたこと。。。etc...
兎に角、熱かった!!!
疲れも知らず突っ走り、全てのエネルギーをその時に費やしていた。
結局、私はその先生のところを、他に引き抜かれるという良くない形で出ることになった。
もの凄く後悔したが、戻れなかった。。。
『俺は、この先生から何を教わったのだろう?
そして何を受け取ったのだろう?』
ずっとずっと、そんなことを考えながら観ておりましたが、
それは、、、
ブラッソや足の打ち方云々ではなく、目に見えない、言葉に見えないものだなと思った。
フラメンコに対する熱い情熱、舞台に対する真摯な気持ち、身体表現を観ていただくという責任感、etc...
今はyoutubeなんかで簡単にパソや振付を盗めるし、スペイン人アーティストが挙って来日する今では、いつでも彼らの短期講習会に出席できて、カッコいい振付を貰える。
文明の力や、現代の便利さを否定するつもりはないが、こうして苦労をして師弟関係を築きあげる中で受け取ることができる目に見合えないもの。。。
それこそが本当に大切な事ではないのかと思うのですが、私は人間・考え方が古いのかもしれませんね。。。![]()
