昔、マドリッドでホタを学んでいた時、マエストロが:
「Busca el cielo !! / ブスカ・エル・シエロ」
と注意してくれた。
直訳すると「空を探せ!」と少しダサい日本語になりますが、このアドバイスのお陰で視線が決まり、そして上半身の決め所を感じることが出来た![]()
写真のポーズは違いますが、ホタの振りの中に【Ciguen~a /シグェーニャ】というポーズがあります。
「シグェーニャ」とは「コウノトリ」というご存知、欧米(?)では赤ちゃんを運んでくるという幸せの鳥ですが、写真のように片脚でバランスを取り、前の腕を上げて顔を上げるポジションです![]()
そのポーズの時にマエストロが一言「空を探せ!」とおっしゃったのです![]()
スペイン語の語学学校の遠足があった時、バスで田舎町に行った。
その田舎町には、ほとんどの家の煙突や屋根のてっぺん部分に、大きな大きな鳥の巣があります。
写真のようにコウノトリの巣です![]()
そこに番いのコウノトリが景色を眺めています![]()
このような光景をスペインの田舎町では見ることが出来ますが、スペインの青くて広い空、乾いているが夏でも気持ちの良い風、そんな田舎風景の中でコウノトリは何を見ているのでしょうか
昔、日舞のお稽古でお師匠さんが【山姥/やまんば】という演目をさらっているお弟子さんに:
「’山姥’っていうけど、実際の年齢は20代後半ぐらいなのよ。
神通力を持った女性が山に籠っていたのが山姥であって、’年寄り’と解釈して背中を曲げたりするように指導したりするお稽古場もあるけれど、本当は若い女性なのよ。
この山姥の踊りは、そうした女性が山の上から見る村の木々の様子から四季を感じているのよ。
だから自分が山の上から村の木々の風景を眺めているように視線を決めて!」
とおっしゃっていた
『素晴らしい指導だ!』と感動したのですが、おっしゃられていることはよくわかったのですが、その「山の上から村の木々を眺めている」という光景を想像することができない自分にも気が付いた。
いえ、想像ぐらいは出来るのですが、何と言ったらよいのでしょうか・・・
肌で感じることが出来なかったのだと思います
幸いにも、遠足でそのシグェーニャの姿や、スペインの村の空を肌で感じることが出来たので、ホタのマエストロのアドバイスに反応出来たのかもしれません![]()
いえ、例え、その空を実感できなくても、自分の知っている空でも良かったのかもしれません。
もしかすると、マエストロの言った「空を探せ!」とは、「自分の空を探せ!」という意味だったのかもしれません![]()
そういった意味では、視線の先にある風景を想像しやすい曲や曲種・振付というものは、比較的演じやすいナンバーなのかもしれません![]()
いろいろな景色をはじめ、沢山の経験がダンサーには大切なのかもしれません


