針治療は物理的に改善が見込めることをしているわけですが、
改善がほとんど見られないケースもあります。
●患いが長すぎる場合
肩こりも腰痛も期間が長すぎる(例・歴30年以上)
と体の方がその状態が当たり前になっていて
外部から改善を試みても改善しないケースは結構あります。
もちろん患い歴が長くても改善することも多いですが、
過去に複数回の治療(10回~20回以上)
で刺激量を上げても通電療法を試みても
改善しなかった症例があります。
手を施して改善するうちに何らかの治療を
試してみるべきです。
●骨格の変形による場合
膝や腰部の著しい変形や側弯による症状の場合、
原因が骨格や関節の変形なので効果が出にくい
出ても一時的な改善になることが多いです。
関節や背骨の変形も周囲の筋繊維の硬化に
よることが多いので、
患いが長すぎるケースと同じで
そうなる前に治療を試すことを勧めます
(良くなってもらえないと
治療する側もつらいです)
●ストレス性の神経痛や関節痛の場合
単純な疲労物質の蓄積や血流不全による痛みは
針治療で改善は大いに見込めます。
運動による筋肉痛や疲労性の不調なら改善は容易であることが
ほとんどです。
しかしストレス性の痛みは長期にわたることが
ほとんどです。
心因性なので外部から改善を試みても
効果が得られにくいんです。
うつ病の改善に時間がかかるのと一緒です。
また当人の精神状況が改善されても
痛みが治まるのはもうしばらく時間がかかることが多いです。
(過去に自分で2回このケースがありましたが
精神環境が改善されても肩関節周囲炎が治まるのは
もう2か月くらいかかりました)
●悪性腫瘍の後遺症によるもの
悪性腫瘍(ガン)の後遺症で出てる症状は
かなり難しいと言えます。
芸能人やアップルの創業者の方が
ガンの治療で病院でダメだから
代替医療に向かうケースは結構ありますが、
そもそも代替医療は病院にいかなくて済むようにする
予防医学がほとんどなので順番が逆と言えます。
また治療行為をしても全く改善が見られないとなると、
重篤な病気を抱えてる可能性が出てきます。
これをすれば良くなる”はず”のことをしても
全く良くならない。となると、
悪性腫瘍や肺病を患っている可能性が出てきます。
以前肩と背中が痛くて仕方がないと来院なさった方が
治療を受けても全く改善しないとお叱りを受けましたが、
肺癌だったことが後でわかりました。
(これが腰なら大腸癌が疑われます)
●針治療の効果が出にくい体質の方
上記4つに該当しなくても
針治療の効果が出にくいケースは少ないにしてもあります。
例えば効果が出やすいはずの
手首の関節痛の治療で
一回で結構改善する方と
改善がまったく見られない方がいます。
(もちろん前者が多数派です)
最初の治療で翌日でも改善が全く感じれなかった。
となると針治療による改善は難しい。となります