ご覧くださりありがとうございます。
私の住んでいます地域は、雪国です。今年は、雪はすっかり融けてしまいました。
昨シーズンは、積雪が私の子どもの身長を超えました。
積雪が自分の身長を超えますと、子どもの目からは、一面が真っ白な世界になると思います。
今シーズンは、それほどの積雪はなく、青空の日も多かったです。
それでも雪ん子たちは、このようにして、通園・通学をがんばりました。
前回の続きです。
先日ですね、ちょっと癒されたいと思いまして、初めて「リラクゼーションエステ」に行ったんです。
レモンの香りの中でマッサージをしていただいたわけなのですけど。
そのときに考えたのです。
何人かの方々と人工知能(AI)に「レモンってなあに?」と尋ねたとします。
「黄色くて、楕円形で、爽やかな香りがして、酸っぱくて、木になる…。」
答えは、たぶん、どの方々もAIも同じような感じになると思います。AIの方が、より多くの情報を答えるかな…。
ただし、人間は、それだけでは終わらないこともあります。
「レモン…。中学生の頃、部活のあとにいただいた、はちみつ漬けが美味しかったなあ。」
とか
「モスバーガーのアイスレモンティー飲みたい。」
とか
「昔、実家にレモンの木があった。」
とか。
「レモン」という単語をきっかけに、いろいろなことを想起・想像するかもしれません。
もしかしたら、「レモン」という単語で、一つの芸術作品を創造するかもしれないです。
例えば、
高村光太郎「智恵子抄」より。
レモン哀歌
そんなにも あなたは レモンを待つてゐた
かなしく白く あかるい死の床 で
わたしの 手からとつた 一つのレモンを
あなたの きれいな歯が がりりと嚙んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなる レモンの汁は
ぱつとあなたの意識 を 正常にした
あなたの青く澄んだ眼が かすかに笑ふ
わたしの手を握る あなたの力の健康さよ
あなたの咽喉に嵐はあるが
かういふ命の瀬戸ぎはに
智恵子は もとの智恵子とな
り
生涯の愛を一瞬にかたむけた
それからひと時
昔 山巓でしたやうな深呼吸を一つして
あなたの機関は それなり止まつた
写真の前に挿した桜の花かげに
すずしく光るレモンを今日も置かう
昭和 一 四・二
高村 光太郎. 智恵子抄 (p.69). 青空文庫. Kindle 版.
有名な作品です。
この詩が創作された背景を、少し書きますと。。。
昭和の初め頃、高村光太郎の妻の智恵子さんが統合失調症になり、オーバードーズで自殺未遂をするなどしたため、精神病院に入院します。
最期は肺結核で命を落としてしまいます。
智恵子さんの今わの際を詩にしたものです。
私、智恵子さんの作品(切り絵)が大好きなんです。
芸術は、誰も何も差別しないんです。良いものはよいです。
今回、
「人間は一つの言葉から、様々な想像をする。」ということを書きました。
それを踏まえまして…。
明日、お薬のメリット・デメリットについて、ほんとうの「まとめ」です!
よろしくお願いいたします。