フジワライブキ先生に施術してもらいながらインタビュー
その394
ほめてくれてはいるけれど
藤原 あのー、相手をほめることって大事だと思うのですが・・・。
綿谷 僕も大事だと思います。人は、ほめられなければ物事を続けられません!
藤原 けれど、やたらとほめてくる人は・・・ちょっと、「この人、腹黒いのかなぁ?」とかって疑っちゃいます・・・。
綿谷 ははは! 「なんで、こんなに俺をほめるんだ? 裏に何か良からぬ考えでもあるんじゃないのか?」って思っちゃうんですね。
藤原 そうです。そういう意味では、もう普段から、口が悪くてボロクソに悪口ばっかり言っていて、周りから嫌わているような人・・・そういう人の方が信用できますね。その「ボロクソに言う人が、ほめた」ということは純粋に良いことなんだろうな・・・って思います。
綿谷 なるほど・・・滅多にほめない人が、ほめることは信用できますね・・・。けれど、それを聞くために、いつもボロクソに悪口ばっかり言われ続けるのは嫌だなぁ・・・。
藤原 まぁ、そうですけど・・・。
綿谷 ・・・僕も若かった頃は、僕のデザインの仕事を見て「ヘタ!」とか「ダメ!」とかボロクソに言われても「僕のデザインがヘタなんだなぁ」「僕のデザインのレベルが低いんだなぁ」って思ってましたけど・・・さすがに30年ぐらいデザイナーをやってくると「あぁ、この人はデザインというものを何にも、わかってないんだなぁ」「ただただ、けなすのが好きな人なんだなぁ」ってわかるようになりました。
藤原 ふ~ん・・・あのー「けなす」って文句や悪口を言えばいいだけなので簡単ですよね・・・けれど「ほめる」って、むずかしいですよね。ほめられても「あぁ、この人、うわっつらで、ほめてんなぁ」って人もいますから・・・。
綿谷 いますいます。うすっぺら〜い、心がこもってな〜い、ほめ方をする人・・・。
藤原 そういう人は、他人をよろこばせたいんでしょうね。けど、そういう風に、ほめられても・・・。
綿谷 「うわっつらだなぁ〜」って気づきますよね。「ぜんぜん、心に響かねぇなぁ」って・・・。
藤原 それから、口を開けば他人をほめるような人とか・・・。
綿谷 そんな人います? それは、もう「ほめなければ他人と話せない人」ですね。それか・・・ビジネスなんじゃないですか。仕事として他人をほめている・・・。
藤原 あと、ほめてくれるんだけど、表情が死んでいる人もいますよね・・・。
綿谷 くくく、いますね。それから「綿谷さんの作ってくれたデザインいいよ〜」って、ほめてくれるんだけど、そして、その人の目の形は笑っているんだけど、よ〜く見てみると、目が死んだ魚みたいになっていて笑っていない・・・。
藤原 ははははは。
綿谷 目に表情がない人っていますよね。その方が言っていることと、目の表情が、全く逆のことを語っていて気がつくと、ビビります・・・。
藤原 ですから、あのー、ほめるのも大事ですけど、表情も大事だと思うんですよ。
綿谷 うんうん、表情も大事ですね。
藤原 いい表情で気持ちよく仕事をしていると、割と、まわりも影響されて、良い感じになるかなあって気がします。
綿谷 そうですね・・・あのー、イタリア人の人って会社で仕事をするときはニコニコするんですって。
藤原 へー。
綿谷 その方が会社の雰囲気が良くなると思うかららしいのですけど・・・。で、そういうイタリア人の方が日本に来てニコニコして仕事していたら「まじめに仕事しろ!」って怒られたそうです。
藤原 ははははは。
綿谷 日本って楽しそうに仕事をしてはいけないみたいですね・・・。日本は嫌そうな顔をしてツラそうに仕事をしていないと怒られる国みたいです・・・。
つづく・・・