カリスマにはなれないし、なりたくないし |  ハリのイブキ

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  鍼灸師で整体師のフジワラ イブキの情報を

  その患者で専属デザイナーの綿谷 羊太郎が

  作ったデザインとともに

  アップしていこうという話になって・・・

 

 

 

 

フジワラ イブキ先生に施術してもらいながらインタビュー その15

 

カリスマにはなれないし、なりたくないし

 

 

 

 

藤原 ・・・午前中にしびれてたのって、右腕でしたよね?

 

 

綿谷 そうです、そうです。

 

 

藤原 じゃあ、今日はちょっと、右腕を重点的に揉みますね・・・。

 

 

綿谷 あ、スイマセン、ありがとうございます・・・あのー・・・鍼灸師のユーチューバーとかって、いないんですか? 鍼灸師の方でご自分の施術をアップしてる方とか。

 

 

藤原 鍼灸師の方で動画をアップさている方は・・・限られますね。・・・あれっす・・・自分の特許みたいな、自分の技なので、講習とかをやってお金を取るのだったらまだしも、YouTubeとかに無料で載せて・・・それで何万人も観たら収益がありますけど・・・載せたくないって人が多いんだと思います。

 

 

綿谷 へー、そうなんだー・・・。

 

 

藤原 アップされてたとしても、その施術をしている部分にはモザイクがかかっていたりしますから・・・。

 

 

綿谷 「秘技」なんですね。行列ができるラーメン屋さんの「秘伝のタレ」みたいな・・・。

 

 

藤原 そうです、その考えに近いです。・・・あと、もっとすごい人になると、みんなが見られるようにYouTubeに公開してあるんですが、僕みたいな整体師が見ても、何をやっているのか、わからない施術があります。

 

 

綿谷 ・・・どういうことですか?

 

 

藤原 あのー・・・患者さんの身体をバーっと見て、「あ、ここ悪い、ここ悪い。ここも悪いねー」とか言った後に、首をちょんちょんとだけやって「治ったでしょ?」って言って終わりみたいな・・・僕には絶対に真似ができない領域の技です。何の参考にもならないです・・・。

 

 

綿谷 それは・・・気功みたいなものですか?

 

 

藤原 わからないんですよ・・・けど、その方、オリンピック強化選手のトレーナーだったりするんです・・・。

 

 

綿谷 へー・・・あのー、鍼灸師の業界で有名な鍼灸師とかいるんですか? カリスマ鍼灸師みたいな・・・。

 

 

藤原 あー、カリスマ鍼灸師ですか・・・ホントに有名な人だと・・・それはもう、何でしょう、うーん・・・世界を渡り歩いて、王族に治療してますみたいな人とか・・・。

 

 

綿谷 あ、そんな人いるの? 「王族」ってすごいですね・・・。

 

 

藤原 あと、日本国内だと、美容鍼の施術が1回10万円の鍼灸師の方とか・・・。

 

 

綿谷 ほー、施術1回で10万円ですか! すごいっすねー!!

 

 

藤原 あと、最近流行っているのが・・・首の調整で「ぽきぽきっ」って音が鳴るじゃないですか。その映像と音をインスタにアップしている方ですかね。有名人とか芸人さんとかの首を「ぽきぽきっ」ってして、それをアップするみたいな人が人気あります。

 

 

綿谷 へー、いろんな方がいるんですね・・・藤原先生は目指さないんですか、カリスマ鍼灸師。

 

 

藤原 ・・・僕にカリスマは無理ですね。なにより技術的に無理ですし、性格的にも無理です。・・・あと、カリスマに、なりたくないです・・・。

 

 

綿谷 ははは。カリスマに、なりたくない・・・。何でなりたくないんですか?

 

 

藤原 うーん・・・カリスマの人って、一部の患者さんに熱狂的に好かれますが・・・ある一部の患者さんからは、逆にものすごく嫌われるんです。アンチみたいな感じで・・・できれば僕は、患者さんには、あまり嫌われない鍼灸師になりたいんです。

 

 

綿谷 ほうほう。

 

 

藤原 あのー・・・僕は「自分がすごいんだぞ」という人を完全に信用しきれない部分があるようなんです・・・「お前の言っていることは本当なのか?」って思ってしまってる自分がいて・・・。

 

 

綿谷 はあはあ。

 

 

藤原 ・・・前に、綿谷さんが僕に「自分自身のことをバカだってよく言う」って指摘されましたけど・・・それってたぶん、カリスマ鍼灸師とかに対する、裏返しの発言なんだと思うんですよ・・・カリスマの人って「俺はすごい」「みんな俺について来い!」みたいなリーダーな感じじゃないですか・・・ある患者さんにとっては、そういうカリスマ鍼灸師みたいな人が必要なのはわかります。わかるんですけど・・・僕は、どちらかというと、それこそ、カリスマの逆を行きたいんです。患者さんに「親しみ」を持ってもらいたいんです。「僕はそんなにすごくないんだよー」「ぜんぜん、いじってもいい鍼灸師なんだよー」って感じでいたいんです・・・。

 

 

綿谷 ははは・・・藤原先生が目指してるのは、えー・・・「逆カリスマ」ってことですね。

 

 

藤原 何ですか「逆カリスマ」って・・・。

 

 

綿谷 えー、では・・・「親しみのカリスマ」ってキャッチコピーはどうですか?

 

藤原 僕は「親しみのカリスマ」なんですか・・・そんなコピーで患者さん来ますかねぇ・・・。

 

 

 

つづく・・・