1944年10月20日に開始された特攻作戦で、11月の撃沈は駆逐艦1・駆潜艇1に留まる!!の巻 | 第伍章「あっそう、ふ~ん!!」

第伍章「あっそう、ふ~ん!!」

主に戦史について取り上げてますが戦史には諸説ありますので、明らかな誤記以外はご容赦を!!

特攻作戦開始当初、撃沈護衛空母、撃破正規空母2、

 

護衛空母10の戦果を挙げ、

 

通常攻撃では挙げれない戦果に海軍どころか

 

大本営ですらこの幻影にとらわれ、

 

これ以降主戦略が特攻へと変換していきます。

 

 

 

 

 

 

当然11月期は比島各基地から172機の特攻機が出撃しました。

 

 

 

 

 

 

内突入体勢に入ったのは73機。

 

命中したのは28機。

 

敵艦船に被害を与えたのは26隻で

 

沈没したのはわずか2隻でした。

 

 

 

その内の1隻がフレッチャー級駆逐艦アブナー・リード。

 

 

 

 

 

 

1943年2月5日に就役し、訓練の後

 

第51.2任務群に編入されアリューシャン方面に進出し、

 

アッツ、キスカに艦砲射撃を行う。

 

1944年に入るとニューギニア方面に進出。

 

4月30日、ワクデ島を艦砲射撃。

 

10月20日、レイテ島 サンペドロ湾に入る。

 

11月1日、お昼前に第一ニコルス基地を出撃した

 

天兵隊、至誠隊、神兵隊、特攻零戦隊の99艦爆6機が

 

直掩の零戦8機に護衛されレイテ湾に近づきます。

 

 

 

 

 

 

駆逐艦クラクストンは、接近する特攻機を撃墜しますが

 

右舷側で至近となり、その衝撃で浸水し航行不能に。

 

 

 

クラクストン

 

 

 

駆逐艦アムメンは、第一煙突と第二煙突の間に

 

特攻機が突入。

 

しかしこの機ははずみで海中に落下し、

 

火災こそ生じさせましたが、任務を続行しています。

 

 

 

アムメン

 

 

 

10月25日にスリガオ海峡に突入した西村艦隊の

 

戦艦山城に魚雷を命中させた駆逐艦キレンも

 

接近する特攻機を撃墜しますが、

 

これも左舷で至近となり若干の被害が出ています。

 

 

 

キレン

 

 

 

レイテ湾のほぼ中央で対空戦闘に入ったアブナー・リードへは、

 

被弾しながらも爆弾を投下後に第二煙突付近に激突。

 

爆弾はボイラー室で爆発。

 

火災が発生後大爆発が起こり傾斜が10度に達した。

 

回復の見込みがないと判断され総員退艦の後

 

右舷側に転覆し沈んでいきました。

 

 

 

 

 

 

駆潜艇SC-744号は、第7艦隊70.1任務部隊として
 
レイテ湾奥のサンペドロ湾に展開。

 

 

 

 

 

 

11月27日朝7時にマバラカットを出撃した

 

春日隊の零戦3、彗星2は直掩4機に守られて

 

11時半頃レイテ湾に到着。

 

 

上空警戒のP38を振り切り1機の零戦がSC-744に急接近。

 

 

 

 

 

 

SC-744は回避行動を取りながら40mm、

 

20mm、12.7mm砲で対空戦闘を実施。

 

特攻機は先に爆弾を投下しましたが

 

命中せず海中で爆発。

 

しかし特攻機は被弾しながらも左舷船尾に突入。

 

これが致命傷となりSC-744は沈没。

 

 

 

 

 

 

11月の特攻作戦で沈んだのはこの2隻のみでした。

 

 

 

11月5日午後、マバラカットを出撃した

 

左近隊・白虎隊の爆戦3機の内2機が

 

空母レキシントンに接近します。

 

1機は対空砲で落とされましたが

 

もう1機が被弾しながら艦橋後部に突入。

 

第2操舵室が粉砕されたほか、

 

特攻機の燃料が引火し火災が発生するもすぐに消化され、

 

作戦行動に支障は出ませんでした。

 

 

 

 

 

 

25日、ニコルス基地を出撃した第三高徳隊の爆戦5機は、

 

サマール島東方海上で第38.3任務群を発見。

 

うち1機がハンコックを目標と定め突入体勢に入りました。

 

対空砲で落とされますが、機体の一部が

 

飛行甲板に落下して火災が発生。

 

しかし迅速な消火活動により被害は最小限に留まる。

 

 

 

 

 

 

同日午後、エチアゲ基地を出撃した笠置隊の爆戦5機の内

 

2機の特攻機がイントレピッドに激突。

 

艦の推進力には影響がなく、2時間以内に消火作業は完了。

 

 

 

 

 

 

昼前にマバラカットを出撃した吉野隊の

 

爆戦6機、彗星2機もこの空母部隊を発見。

 

特攻機2機はエセックスに突入し1機が飛行甲板に命中。

 

火災が発生したがダメージコントロールを発揮し消火に成功。

 

 

 

 

 

 

軽空母カボットは、クラーク基地を出撃した疾風隊の

 

銀河2機、吉野隊の爆戦等の攻撃を受けます。

 

1機がカボットの艦尾に激突。

 

20ミリ機銃、40ミリ機関砲を破壊し

 

多数の破片が四散しましたが、

 

応急修理の後作戦行動に復帰しています。

 

 

 

 

 

 

このように特攻機はフィリピン各地から第38.3任務群に

 

殺到しましたが、残念なことに撃沈は1隻もありませんでした。

 

 

しかし所属する空母のほぼ全てが被害を受けた第38.3任務群は、

 

このあとウルシーに下がって行きました。

 

 

 

特攻作戦の意義は、

 

敵空母の飛行甲板を破壊し、一定の期間行動不能とし

 

その間に陸海軍の総力によって反撃を開始する

 

といったものでした。

 

25日の作戦はその初期の目標を達成したと言えます。

 

しかし敵空母部隊は4群に別れ、

 

かつすでに占領したレイテの飛行場に

 

航空機が進出してたため、

 

比島戦に置いて最後まで制空権・制海権の

 

奪取には至りませんでした、残念です。

 

 

 

 

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