1944年7月21日、敵はグアムに上がってきたゾ!ここでも水際作戦で友軍の多くを消耗!!の巻 | 第伍章「あっそう、ふ~ん!!」

第伍章「あっそう、ふ~ん!!」

主に戦史について取り上げてますが戦史には諸説ありますので、明らかな誤記以外はご容赦を!!

敵は南太平洋各地で反撃に転じ、

 

日本国内への空爆を計画。

 

日本国民の戦意消失と、

 

軍需産業の破壊により

 

日本軍の戦力低下を狙い、

 

B29の投入を決定しました。

 

 

1944年6月16日、大陸の成都からB29

 

74機が出撃し北九州への爆撃を開始。

 

 

 

 

 

 

しかし成都からでは北九州の一部しか狙えず、

 

東北以南を射程距離内に収めることができる

 

マリアナ諸島目をつけ、

 

6月15日にサイパンに上がってきます。

 

 

 

 

 

 

 

サイパンの戦いは7月9日まで続き、

 

次に狙われたのがグアムです。

 

 

海軍は敵機動部隊をパラオ近海に誘致し

 

ここで一大決戦を行おうと『あ号作戦』を発令。

 

 

しかし6月19日〜20日のマリアナ沖海戦で

 

返り討ちに会い、マリアナ方面の

 

制空権・制海権は完全に失われ、

 

マリアナ各島への輸送は絶望的です。

 

 

 

 

 

 

グアムでは絶対国防圏が設定されて以降、

 

防衛力強化がサイパン以上に図られていましたが

 

1944年2月29日、テニアンに向かっていた

 

輸送船3隻・駆逐艦3隻の船団が敵潜の攻撃を受け、

 

崎戸丸が沈没。

 

グアムに配備される予定の歩兵第18連隊長以下

 

2317人が戦死。

 

防衛計画に狂いが生じ出します。

 

 

 

崎戸丸

 

 

 

大本営は1943年10月に、対上陸戦闘では

 

洋上撃破・水際撃滅とする方針を打ち出し、

 

サイパン戦ではその方針に基づき

 

海岸防備に大量の兵力を裂き、

 

結果敵の艦砲・空爆により壊滅的消耗に

 

陥ったことを教訓にできず、

 

グアムでもまた同様の作戦計画を立てています。

 

 

グアム島の海岸は断崖が多いので

 

敵の上陸地点は容易に推測され、

 

ハガニア湾とアガット湾への陣地構築を強化します。

 

 

 

敵戦闘艦船がグアムに接近し、

 

7月8日~20日に執拗に艦砲射撃を行います。

 

 

 

 

 

 

 

次いで機動部隊の空母13隻から相次いで

 

艦載機が発艦し、空爆を開始。

 

 

 

 

 

 

この激しい砲爆撃で海岸線に構築された

 

多くの陣地が破壊されます。

 

 

 

 

 

 

 

ただ、敵の攻撃地域は海岸から4キロ以内で、

 

内陸部の密林地域に配備されている

 

砲陣地等は健在で、敵上陸後に威力が発揮されます。

 

 

 

7月21日早朝、再び艦砲と空爆が実施され

 

止んだ後、上陸部隊がアサン海岸に殺到。

 

 

 

 

 

 

 

 

艦砲と空爆の被害から免れた独混48旅団の

 

第一大隊が砲撃を開始。

 

LVT47両を撃破しますが、その砲煙で所在が

 

特定され艦砲により沈黙。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方アガット湾へは第1臨時海兵旅団が上陸。

 

ここでも接近するLVTに対し、

 

第38連隊第1大隊が砲撃。

 

十数隻を撃破しますが、アサン同様

 

艦砲によりほぼ壊滅に至ります。

 

 

 

 

 

 

第1大隊の残存兵力も大隊長の陣頭指揮の元、

 

肉薄攻撃に転じますが、戦車を中心とした

 

敵集団にあえなく全滅してしまいました。

 

 

 

第38連隊の連隊長は第1大隊壊滅の報告を受け

 

連隊本部を中心とした夜襲を決心します。

 

しかし敵はこれまでの戦いの中で

 

日本軍が夜襲を仕掛けてくることなどお見通しで

 

準備万端に待ち構えています。

 

連隊は軽戦車をも繰り出し強行突入を図りますが

 

敵は次々と照明弾を打ち上げ

 

日本軍の動向を把握しつつ集中砲火を浴びせます。

 

 

 

 

 

 

連隊の一部は敵の橋頭保奥深くまで進撃するも

 

ここで方位殲滅され、大隊長・中隊長が戦死。

 

生存者は敗走しました。

 

 

 

このようにサイパンの敗因の一つに

 

水際作戦による兵力の大量消耗にあった

 

情報は、グアムの守備隊のごく一部にしか

 

伝達されず、第38連隊主力の壊滅に

 

つながってしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

また夜襲に関しても、敵はこれまでの戦いから多くを学び、

 

先を読まれてることすら推測できずに闇雲に突撃し

 

やたら兵力の消耗を加速してしまいました。

 

 

 

しかし第29師団には夜襲に参加できなかった

 

第38連隊第2大隊ほか、内陸部に展開する部隊が

 

地の利を生かした陣地構築のもと

 

敵に一泡吹かせてやろうと布陣しています。

 

 

この後守備隊の敢闘により8月10日まで

 

戦いが続くことになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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