1944年12月10・11日は、残念ながらオルモックへの輸送船団撃滅はならんかった!!の巻 | 第伍章「あっそう、ふ~ん!!」

第伍章「あっそう、ふ~ん!!」

主に戦史について取り上げてますが戦史には諸説ありますので、明らかな誤記以外はご容赦を!!

比島戦線では、連日特攻作戦が続いています。

 

敵は7日にオルモック上陸作戦を開始し

 

同日オルモックを目指した第8次多号作戦部隊は、

 

急きょ揚陸地をサンイシドロに変更。

 

10時以降、擱座・揚陸を始めますが、

 

敵機の波状攻撃により赤城山丸・白馬丸・

 

第5真盛丸・日洋丸・ 第11号輸送艦が大破したため放棄。

 

 

 

擱座した第11号輸送艦

 

 

 

敵はレイテ湾からスリガオ海峡~オルモック湾に

 

輸送船団とそれを護衛する艦隊で溢れています。

 

 

 

 

 

 

10日、マニラ中心部より北北西数キロにある

 

陸軍カローカン基地から出撃した丹心隊をはじめ、

 

各基地から勤皇隊・進襲隊・石陽隊の一式戦7、

 

二式双襲3が相次いで出撃、レイテを目指します。

 

 

 

尾翼に描かれた勤皇隊マーク

 

 

 

最初に狙われたのがレイテ湾南部シラゴ沖で

 

哨戒中の魚雷艇PT-323。

 

これに1機命中し、轟沈。

 

しかしよぉこんな小さいもんに当てよったなぁ。

 

この魚雷艇の兵装は37mm機関砲と、

 

7.7mm機銃くらいなもので、元来対空戦闘を

 

意図した用途ではなかったので、

 

対空防備には不向きではあるものの

 

急降下して体当たりするにはあまりにも小さいうえに、

 

最高速は40ノット(約70km/h)に達するので

 

なかなか狙いにくいはずです。

 

おそらく出港して間がなく、まだエンジンが温もってない

 

時に狙われたのかもしれませんね。

 
 

 

PT-323の乗員たち

 

 

 

駆逐艦ヒューズはレイテ湾入口付近の哨戒が

 

任務でしたが、オルモック上陸作戦の時は

 

レイテ島最南端沖でレーダーピケット中に

 

特攻機と遭遇します。

 

1機がエンジンルームに命中し、大破炎上。

 

僚艦に曳航され下がっていきました。

 

 

 

 

 

 

翌11日には神風特攻第一金剛隊

 

爆戦4機がセブ基地を夕刻に出撃。

 

スリガオ水道西口を航行中の船団を発見。

 

次々と突入しますが、駆逐艦リードに数機が落とされ、

 

2機がリードの艦首と艦中央に激突し、間もなく沈没。

 

また1機が船団の戦車揚陸船に命中し大破させました。

 

 

 

 

 

 

戦車揚陸船は艦首のハッチを開け戦車等を揚陸させるので、

 

艦首の水の抵抗が高くあまり速度は出ません。

 

ですのでこの船団は比較的低速で航行中だったと推測されます。

 

 

 

 

 

 

にもかかわらずリードに攻撃を集中したのはなぜでしょう?

 

オルモックへ向かう各艦船には兵員や物資が満載

 

されています。なぜそれを狙わなかったのでしょう。

 

こんな旧式艦を沈めるのに数機も無駄にしましたよ。

 

 

 

 

 

 

ここで輸送船や揚陸船を叩いておけば、

 

先に上陸した敵部隊の補給路は絶たれ

 

あるいは敵を跳ね返すことが出来たかも

 

しれないと思うと、メッチャ残念でなりません。

 

各基地の司令官はいったいどのような

 

指示を出したのでしょう???

 

 

 

 

 

 

 

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