「KABRI_6」針金ネーム、コレが私の武器 | 針金師フーテンの日々☆スイス・チューリッヒ・ニーダードルフ物語

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ヨーロッパでスイスはチューリッヒでの路上テキ屋物語、ドロップアウトした青春ストーリー

 

針金ネーム、コレが私の武器。

キブツ「KABRI」に来てから丁度一週間が過ぎる。

そして明日、10月13日もユダヤの休日になるので仕事は休み。
ここに入った時が、日本のゴールデンウイーク前に入ったようで、
何かとユダヤの休日が続きラッキーでした。
明日が過ぎると、もう2ヶ月くらいは土日以外の休日はなくなる。

休日の前日の夜は、決まってパーティーがあります。
キブツでの楽しみの一つです、ディスコやら、ダンスパーティやらと、
嗜好を凝らしキブツの若者達が企画してくれます。

私はそうしたパティーに積極的に参加すると言うよりも、写真を
撮ったりしておりました。

しかし、キブツの中で撮るって、少々きついムードがあります。
共産主義社会の中で資本主義を見せつけているような、周りからの
そうした視線を感じます。

一週間が過ぎデンマーク組の連中も大分顔になじんできた、
朝、おはよう、と声をかければ返事も帰ってくるようになりました。


デンマーク組の中にミッチェルという、カメラの好きなキッチンで
働いている20歳の男の子がいます。
彼にデンマーク組の中の一人の女の子の名前を訪ねたら、彼いわく、
15人のパーティで来て、一度は紹介しあったけど、今は忘れたとのこと。

アハ~ 同国民でもあまり話をしていないのだなと、彼らはもうここで
一ヶ月以上も同じ仕事をして暮らしているわけです、なのに……。
彼らはデンマークの色々なところから集まってます。



キブツに来る前に友達同士でもない、それらの若者をデンマークにある
キブツ協会がまとめてイスラエルのキブツに送り出しているのです。

デンマークでは一年に1000人くらいの若者がキブツに来ているらしい。
15人くらいの団体で、他のキブツにも送られているようです。

3ッカ月がボランティアのワンサイクル期間で、この期間にキブツ側でも
ボランティアに来た若者に色々のプログラムを体験させます。

イスラエル国内の旅行、砂漠地でのキャンプ、デッドシー、塩分の
強い湖です、ボランティア期間中にイスラエルのことを学びとって、
そんなに、プログラム化されているわけです。

日本からでも、そうした公のキブツ協会を通して参加すればそうなのかも
しれません。日本にもそうしたボランティアをまとめる協会はあります。

私は飛び込みです、事前にキブツのことを調べて参加したわけではありません。
直接やってきました、それでも断られることはまずありません。
ボランティアですから。

時々ミッチェルが私の部屋に遊びに来るようになりました。
「yoshiは沢山写真を撮っているのだね、プロなのかい?」とか
何かと私の行動に興味を抱いてる様子。

「ウン、プロではないけど、そうなれたら嬉しいよね」と私。
ミッチェルはミノルタの一眼レフカメラを持っていました。

ミッチェルと同室にヤーンとクリスチャンがいて、今日、彼らの部屋に
遊びに行きました、といっても二つ隣の部屋なのですけど、驚いたことに
彼ら3人ともタバコを吸わないのです。
ヤーンとクリスチャン、二人ともクラリネットを持っておりまして、
時々練習している、ウーン、私とちょっと違うな。

このキブツに来て、針金のネームを3っつ、今までに作りました。
RikkeとLassel、ルームメイトはとりあえず作ってあげないといけません。
それと、Gila 彼女はここのボランティアの世話係、メンバーです。
指導員かな。



さて、Michaelをこれから作ってあげましょうかネ、コレが喜ばれます。
なんと言っても私の作る針金ネームは、一流品ですから。

 

――つづく――