ちょっと、

いや、かなり怒っています。


久々に、脱毛症の辛さを軽くみられたことで。



「髪脱けるくらい」

久々にそう言われました。



大変なんですよ。

精神の安定を維持できなくなるくらいには。

ウィッグ、

夏は蒸れて尋常じゃなく暑い、それが毎日。

バレるのではないかという怯え。

見た目。

等々、大変なのですよ。

希死念慮が芽生えてしまう人もいるし

精神を病む患者は多いのです。


そう伝えてはみたけれど。


「夏はね」

「髪くらい」

「そうですか、そうですか」


恩のある方だからそれ以上は

もう何も反論しなかったけれど。



私が散々悩んでいたことも知っているはずなのに。

…いや、分かっていなかったのかな。

宿泊の行事もこどもが生まれるまでは

脱毛症理由で断っていたのだけれど。

それとも「それくらいで」と思われていたのかしら。



私だって数年経つまでは

寿命10、20年縮んでもいいから

元に戻して欲しいと思っていました。


「髪脱けるくらい」


そんな単純なものではないのですよ。


なんだったら髪脱けるだけではないのに。



私はとても根に持つから

もうこの件を忘れることも気にせずにいることも

できないと思う。


久々に、

とてもやるせない、残念な気持ちになりました。



でもいつか


「私だって死にたいくらい辛かったです、

毎日、毎晩泣いていたし

仕事で外になんか出たくなかった、

毎日苦痛で電車で泣いてたこともあった。

ウィッグ辛い、

頭痛いし頭痛もするし

痒くてもかけないし

ズレやバレがいつも心配だし

風が拭けば押さえなきゃいけないし

帽子の着脱も気を遣う、

走ったり自転車も大変だし

雨濡れにも気を遣う、

水のレジャーやイベントも難しい、

かと言って

部屋にいても鏡でお風呂でブラッシングで

生活全てが

私ハゲてるんだ…

ということを刻み込まれるかのように

想起させてくる、

落ちてる大量の髪の毛を日々掃除する苦痛、

ウィッグの手入れの面倒臭さ、

それに出費せざるを得ない経済的負担。

望んでいないのに出費がかさむ。

それまで楽しみだった

美容室、ヘアアレンジ、カラー、パーマ

そういう当たり前のおしゃれの楽しみも奪われる。

そのことも自尊心を削られる。

眉毛睫毛鼻毛が抜ければ新たな地獄が開始する、

ちょっとゴミ出し、ちょっとコンビニ、

回覧板の受け取りと渡し、

宅配物の受け取り、

全部全部準備が必要になる

リラックスできない生活。

そしてそれは根治治療がない。


…それでも『それくらい』と思いますか?


だったらかわってください、今すぐに。

少しは辛さがわかると思いますよ。


ところで、

あなたは白髪がイヤで白髪染めしてますよね?

白髪くらい我慢できないのですか?

白髪がいやだったら

全部剃ってウィッグにしてみては?

ついでに睫毛鼻毛眉毛全部抜いてみますか?

ためしに脱毛症になってみますか?」


それくらい言ってしまいそうです。


私、性格悪くて捻くれてるし

根に持つのでね。



最近は脱毛症のことあまり気にせずに

生きられるようになってけたけれども、

でもやっぱり

脱毛症のことを蔑ろにされると

辛くなってしまう。