朝早く目覚めた。夢でいいシーンを見たから。

忘れぬうちにとパソコンを立ち上げる。
しかし、立ち上がらぬうちに全てを忘れる。

あぁ…なんて事だ…

でも大丈夫。少しは手書きでメモしといたから。
でも、字が汚すぎて全く読めない。

あぁ…なんて事だ…

毎回、脚本の構想の時が一番面白い。(一番苦しいとも言えるけど…)ともかく言葉。言葉の力を、僕はやっぱり信じたい。届くか届かぬか解らぬ不確かなもの。独りよがりの単語の選択。そして、その羅列。

思いを正確に伝えるには難しく、しかしそれより他に、僕は思いを伝える術(すべ)を知らない。だからこそ、あきらめきれない。
きっとテレパシーが出来たなら、この世の全ての表現方法はいらない気がする。形にならない、本当の、僕が経験し、そこから浮き立つ思考の輪郭をそのままに、誰かにきっと伝える事が出来るから。

言葉で整理される前の、熱く、どうしようもないほどの熱い思いを伝えられるから。

でも…でも、こうも思う。 言葉は不確か。だからこそ、誰かに届くのかもしれない。

言葉が耳から入り込み、心の森の奥底に、沈んでゆくその時に、

フタシカゆえに雪のよに、フタシカゆえに形を変えて、
フタシカゆえに水のよに、フタシカゆえに森に沁み込む。

さて、また少し寝よう。

フタシカな夢の続きを見るために…