トラ姫日記 -2ページ目

仏壇の音。1

これは、私が中学生の時のお話です。


そのころ、母と二人で市営のアパートに住んでいました。

二階建てのアパートが横並びにくっついて建っていたので

まるで、団地のようなたたずまいでした。


一階は六畳一間に台所と、お風呂、トイレがあり、

二階には六畳の部屋が二つ。



階段をあがって右の部屋が私の部屋でした。



そして、

階段をあがったところにちょとした板の間があり

そこに、置き場の困った仏壇が

置いてあったのです。


階段をあがると仏壇のある光景は

とても奇妙でしたし、

階段の幅はせまく急で

何しろ薄暗かったので

気味の悪い感じでした。




ある日のこと、

部屋で寝ていた私は、

階段を誰かが上がってくる音で

目を覚ましました。



トントントントン・・・・



階段の上まで足音がくると

それきり


シーンと静まり返ったのです。


おかしいな・・・・・。


そう思いました。


階段を上がって左の部屋は母の部屋でした。


こんな時間に母がトイレにでも行って

戻ってきたのだとしたら

なんで、部屋に入らないのだろう?


そう思いました。


いつまでたっても

部屋に入ろうとしないので



私は

自分の部屋のふすまを

そ~っと開けて

階段をのぞいて見たのです。




しかし、誰もいません。




私は、

母の部屋をのぞいてみました。


母は寝息をたてて寝ていました。



私は、気のせいかと

自分の部屋へ戻りその日は床についたのです。



この

薄気味悪い階段と仏壇が

あの出来事を巻き起こすなんて

思ってもいませんでした・・・・・。


                 つづく