工場のあさは、早い。八時にはラジオ体操が始まるため、余裕をもって、出社してなければならない。

きのう、家について、風呂に入って、布団に入ったのが、3時過ぎ。
毎日七時には起きていたので、正味、寝れても、四時間くらいも、無かったはずだ。

しかも、極度の満腹から、すぐにねむれなかったようで、あさから、眠く腹が重いままだ。

工場の中では、動けない人間は癌になる。スムーズな連携がよい生産性を生む。

よる、バイトしてるから、本業がおろそかになってるとは、言われたくない。

必死に、いつもの、状態に見えるように、身体をうごかした。

いける。

なんとか、きょう、1日ごまかせそうだ。

ただ、いつもより、私をみてくる視線が多いように感じる。それは、想像ではなく、実際に、話しかけられるようになってきたからだ。

きのう、なに食べた?

ん?出し抜けに、工場の休憩中に、パネル爺が、聞いてきた。

捕捉すると、パネル爺は、作業時間中、パネルを、ひっくり返すことを、担当してるオセロ達人だ。

いま風にいえば、リバーシ達人といえようか。
いまは、それは、どうでも、いい。
それより、なぜ、きのうのご飯をきいてくるんだ?
いつもは、食堂のお昼に何がでるか?しか、考えない、生粋の工場マンの口から、なぜお昼もまだ、食べてない、午前中から、そんな疑問がでるのか?

今日の献立は、竜田上げのあんかけソースがけ。
だれもが、すきなナンバーワン献立のはずで、いまの工場員は、それしか、頭にないはず。

竜田以上に、このオセロは、なぜ、私の昨晩が、きになったのか?

[匂いがする]

どうやら、きのうのスペシャル大盛りには、たらふくニンニクが、入っていたようだ。
きのうは、目の前にそびえ立つ、山々に、集中しすぎて、そこまで、自分では、気にならなかったが、たしかに、
今日、あさ、家から出るとき、歯を磨いたことを忘れてしまい、二回も磨いていたことを思い出した。

きっと、口が、まったくさっぱりしてなかったから、無意識に二回目も、やってしまったんだろう。

ニンニクの臭いはしばらく消えない。

きょうは、まだ、始まったばかりだ。