車は目的地にむかう。

せまい車中は、時として残酷になる。
これほどまでに、制限速度の壁を高く感じたことがない。
はやく、目的地につきたいのに、せまりくる、制限速度。
よるなんやし、だれも、通らないのはわかっているのに、30キロしかだせない。

気持ちはあせるが、ルールはルール。
それは、仕事でも、プライベートでも、恋愛でも、すべておんなじだ。

そこに、だれも、立ってなくても、横断歩道では、とまるし、終電がおわっていても、ふみきりで、一時停止する。

すべてルールだ。
守る必要がある。車中でも、それは、おなじで、あまりのいく苦しさで喉が乾く。
各々持参したものを飲むが、ペース配分を考えないものは、はやばやと、自分の飲み物を飲み干してしまう。

そういったときは、おとなしく我慢するか、もう一本かうか、悩むことになる。

風呂上がりに、確実に、瓶の牛乳にいくはずなので、ここで、一本余分な飲み物は避けたいところだ。

我慢するしかない。
通常なら、大人はみんなそうするが、なかには、我慢が、できなくなる者もいる。

私のカップホルダーは、フロント側からみて、手前だ。
これは、だれが、乗っても変わらない、車のなかの唯一のルール。
ここのものは、私のものと、決まっていたにもかかわらず、あまりの喉の乾きから、助手席の彼が、勝手に飲んでしまった。
せめて、一声あれば、まだ、心の準備もできていたのかもしれないが、それは、一瞬の出来事だった。。。