あっ、あぶない!

丸ごとくんの、一言でわれに帰った。記憶の世界にまた、飛んでいたようだ。

せっかく、腹が消化しかけていたのに、満腹感にまた、襲われていた。

あのときは、ほんとに、腹が破裂しそうだった。

はじめて、うちに泊まりにきていた彼女が突如、タイ人ボクサーに豹変して、荷物ももたずに、出ていってしまった悲しみから、目の前の食をとることによって、気をまぎらわすことしかできなかった。

たべても、たべても、収まらない悲しみ。わたしは、自分の限界がわからないくらいに、食べ続けた。

本来ふたりでも、多いと思いながら買ってきた食事、普段はたべないデザートまである。
二人の好みというより、彼女のほぼ、チョイスだ。

おかげで、ピーマンは、食べれるようになった。

一袋ぶんも、たべれば、いやでも、すきになる。

いやなこと、思い出してしまいハンドル操作も、危なくなってしまった。

すべては、きたろうが、背中をすごい力説してきたからだ。

また、くるまは、まっすぐ、走り出す。

それをみた、きたろうは、また、背中に対する気持ちを語り始めた。