かおは、下を向いたまま、目だけが動く。
激しくはないが、確実に動いているのが、わかる。
ちいさく、こまかく、それでいて、機敏に動かしているようだ。

きっと、お好み焼きの形状や、大きさ、青のりや、マヨネーズ、ソースの量、立ち上がる湯気から、熱さを読み取っているのだろう。

一通り観察がおわると、つぎの段階にうつる。箸を手に取り、テーブルの下で、待機する。
あとは、まわりが、会話のなかで、爆笑が起きたときなどをねらい、行動にうつる。

ただたべるだけでなく、こんどは、マヨネーズを、べたっと乗せて、ぱくっといった。

まわりは、笑顔で食っているなか、きたろうは、すごい険しい、かおして、お好み焼きをたべている。

食事を楽しむというより、栄養を摂取するために、体に取り入れるという、動物本来の姿をみせていた。

それか、シンプルに、お金を払った分、とりかえす為に、元取りに必死なのか、詳細は不明だ。

今起きている姿は、詳細がわかるほどゆっくり、観察ができるほど、余裕があるわけでなく、ほんの一瞬だった。

ぶっつけ本番で、やった感じではなく、きっと、今までもやってきたと思われる。

女子は、そこまで、読み取るとおそろしくなり、きたろうから、目線をはずした。