感動した本 | おちのブログ

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昨年末から、戦後の引揚げ者の体験のドキュメンタリー本にハマっている。


私の亡き父は満州青年開拓団に行き、厳しい現地での生活を体験していた。

終戦前に帰国していたので、悲惨な引き揚げ体験は無かったが、国に騙されたというような話を聞いた。


夫の亡くなった父は、朝鮮からの引揚げ者で、朝鮮で母姉とはぐれ、父親と二人で日本に戻り、日本に居た兄の援助を受け商船大学を出て、船乗りになった後、外資系の石油会社で働いた。

昔、夫の実家に行く度、酔ってる姿しか見たことが無かったが、当時、お義父さんも大変な苦労をしたんだろう。


今なら尋ねたいことが色々あるが、もう二人ともこの世にはいない。




さて、話は終戦と共に日本統治が無くなり、立場が逆転して中国人から返り討ちに遭ったり、ソ連兵に暴行されたりと、日本に引揚げるまでに地獄を見てきた人たちの体験記だ。


『ソ連兵へ差し出された娘たち』

『告白 岐阜黒川満州開拓団73年の記録』

こちらは、過去にTV放映もされていたので少しは知識があったが、とても重い内容のドキュメンタリーだった。



今年に入り、図書館で借りた本がとても良かった。

『竹林はるか遠く』

正と続編の2冊あるが、こちらの本は、朝鮮から引き揚げる話だ。

ゴミ箱を漁ってでも何とか命を繋ぎ、日本に引揚げてからは貧困やイジメとの闘いの中でも努力し続け、誇りを失わずに生きて来た話だ。

アメリカの中学校の副教材として使用されているのを翻訳したんだそうだ。


時代に翻弄され、自分の思いも及ばない立場に追いやられてしまった時、逃げる場所も無く前に進んで行くしかない時、現実から目を背けることが出来ない暮らしになった時に、どのように踏ん張って行きて行くのか。


善悪では決められない。

人生の意味を改めて考えさせてくれる。


ドキュメンタリーから学ぶ時、体験者との繋がりを感じる。

涙し感動して、そのエネルギーが私にも伝わって来て、明日を頑張れと応援してくれる。